「ガンダム」どの世代? 年代で振り返るシリーズのイロハ<Road to 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』>

2023/12/28 12:00 配信

映画 アニメ コラム

2000年〜2010年 「ガンダム」に再ブームが灯った時代


今に至る2000年代はヒット作の宝庫だ。まずはこの年代における「ガンダム」のテレビシリーズ第1作目『機動戦士ガンダムSEED』(2002)と続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2004)で盛り上がる。女性ファンから絶大な支持を受け、新規ファンを大量獲得した両作は、ガンダムシリーズに再びブームを灯した作品だ。来年公開の『SEED FREEDOM』は『SEED DESTINY』から2年後の物語ということで、映画の前にできればこのシリーズは観ておきたい。

2000年代のガンダム再ブームのきっかけとなった『機動戦士ガンダムSEED』(C)創通・サンライズ


そして、『機動戦士ガンダム00』(2007)は、ガンダムシリーズで初めて西暦を採用した作品。現実世界の延長線にあるリアルな作風が特徴で、物語ではこの時代、特に国際問題になっていた紛争、テロが語られている。「SEEDシリーズ」に劣らぬ人気を誇り、2010年には映画も公開されている。

2011年〜現在 『水星の魔女』の大ヒット!


2011年はアナログ放送が終了し、地デジに完全移行した年になる。映像作品は地デジ対応の高画質が当たり前になり、アニメも例外ではなかった。さらにアニメブームもあったことで作画の作り込みはますます増し、そのためこれ以降の作品はどれを観ても映像クオリティーに文句のつけようは全くない。ここの代表作は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(2015)で、任侠道的な世界観が面白く、『ガンダムビルドファイターズ』(2013)という、ガンプラバトルをテーマにしたライト層向けシリーズもなかなか楽しい作品だ。

最後は最新のテレビシリーズ、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022)。テレビシリーズでは初めて女性が主人公となり、しかも学園内でドラマが進行していくなど、従来のガンダムシリーズのイメージを覆した異色作。結果として多くの新規ファンを獲得し、大ヒットを記録したことは記憶に新しい。

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は新しい雰囲気の「ガンダム」として新規層を開拓した(C)創通・サンライズ


当然のことだが、最新作ほど今の若い世代にフィットする作風で、入り込みやすいのはたしか。『SEED FREEDOM』のためにガンダムシリーズを観ておきたいという方は、『水星の魔女』『ガンダム00』『SEED』と流れていくのもいいだろう。この機会にぜひ自分の好きな「ガンダム」を見つけてほしい。