今に至る2000年代はヒット作の宝庫だ。まずはこの年代における「ガンダム」のテレビシリーズ第1作目『機動戦士ガンダムSEED』(2002)と続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2004)で盛り上がる。女性ファンから絶大な支持を受け、新規ファンを大量獲得した両作は、ガンダムシリーズに再びブームを灯した作品だ。来年公開の『SEED FREEDOM』は『SEED DESTINY』から2年後の物語ということで、映画の前にできればこのシリーズは観ておきたい。
そして、『機動戦士ガンダム00』(2007)は、ガンダムシリーズで初めて西暦を採用した作品。現実世界の延長線にあるリアルな作風が特徴で、物語ではこの時代、特に国際問題になっていた紛争、テロが語られている。「SEEDシリーズ」に劣らぬ人気を誇り、2010年には映画も公開されている。
2011年はアナログ放送が終了し、地デジに完全移行した年になる。映像作品は地デジ対応の高画質が当たり前になり、アニメも例外ではなかった。さらにアニメブームもあったことで作画の作り込みはますます増し、そのためこれ以降の作品はどれを観ても映像クオリティーに文句のつけようは全くない。ここの代表作は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(2015)で、任侠道的な世界観が面白く、『ガンダムビルドファイターズ』(2013)という、ガンプラバトルをテーマにしたライト層向けシリーズもなかなか楽しい作品だ。
最後は最新のテレビシリーズ、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022)。テレビシリーズでは初めて女性が主人公となり、しかも学園内でドラマが進行していくなど、従来のガンダムシリーズのイメージを覆した異色作。結果として多くの新規ファンを獲得し、大ヒットを記録したことは記憶に新しい。
当然のことだが、最新作ほど今の若い世代にフィットする作風で、入り込みやすいのはたしか。『SEED FREEDOM』のためにガンダムシリーズを観ておきたいという方は、『水星の魔女』『ガンダム00』『SEED』と流れていくのもいいだろう。この機会にぜひ自分の好きな「ガンダム」を見つけてほしい。
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