――自分らしいスタンスでお仕事に向き合うことができるようになったと。
はい。その気付きをきっかけに、苦手不得意を考え、出演する舞台の作品はマネージャーさんとすごく話すようになりました。「卒業してよかった」って言い方もおかしいですけど、卒業したタイミングに関しては、自分の中でのベストタイミングだったなと思っています。けれど、やっぱり48グループってすっごく恵まれているんですよね。毎回当たり前のようにメイクさんがいて、毎回絶対現場にはスタッフさんがついてくれて、48という肩書きがあらゆることを支えてくれていました。今でもNGT時代のスタッフさんに心から感謝しています。
ソロタレントとして活動して苦戦することもありましたが、私は今も幸せです。つい先日、駅伝のお仕事で「今までは(48という大きなグループにいたからこそ)西村さんにこれをオファーしていいのかわからなくて声かけられなかった」っていうメディアさんがいらっしゃったのですが、実はこれよく言われることなんです。今は卒業してある意味オファーのハードルってすごく低くなったと思うんですね。そういった意味で、お仕事の幅は確実に広がりましたし、これからもNGT48という古巣に感謝しながら、ソロでの活動に励んでいけたらと思います。
――アイドル時代の自分に感謝をしつつ、新しいことにも自分の考えで挑戦できるような環境になったんですね。
そうですね。私はNGT48では結構年上のメンバーでしたし、キャラ的にもスタッフさんにあまり、やりたいことなど物事をストレートに伝えるのが苦手なタイプでした。当時メンバーが30人ほどに対してマネージャーさんも4、5人でしたので…。自分に時間を使ってもらうのが申し訳ないなって思っていました。自分で言うのもなんですが、ある意味“手のかからない子”だったかもしれません。
ですが、言いたいことが思うように言えなかったことがアイドル時代の心残りでした。なので、卒業した後の事務所はちゃんと私が意見を言える、言いやすい環境にある事務所に入りたいって思ったんですね。そこで選んだのは、今の所属事務所、ILLUMINUSにあるマネジメント部署のCANVASです。
――西村さんはインタビューの受け答えも大人でしっかりしていますね。ガツガツしていないというか…手のかからない子というのも納得ですね。
それ、柏原竜二さん(東洋大学OB/箱根駅伝2代目・山の神/富士通企業スポーツ推進室)にも言われたことがあります。「もっとガツガツしていいんだよ、アイドルなんだから、ゲストに話振ってばっかじゃなくて、自分も目立っていいんだよ」って言われたことがあって。
――西村さんが注目されることで、駅伝にも注目が集まる側面もあると思うと、それは正しいかもしれないですね。
タレントとしては本当良くないところだなって思うんですけど、でも、今はもうかなり克服していろんなことを周りの方に言えるようになりました。言いすぎてるかもしれないです(笑)。この前もマネージャ―さんと事務所で4時間ぐらい話してました(笑)
――そんな西村さんの今後の活動は?
近々ですとら2024年1月31日(水)~2月4日(日)に主演舞台、咲女花劇「散る君、うららと舞い上がり、」で主演を務めさせていただきます!ぜひチェックしてください。
――さきほど、落語が苦手だったみたいな話もありましたが、これはコメディ作品になるのでしょうか。
はい、実はこちらもコメディで、コント作品なんです。私は少しストレートプレイの舞台に苦手意識があることに気づいたので最近はもっぱらコメディばかりやってますね(笑)。もちろん、機会があればまたストレートプレイのお芝居もチャレンジはしたいですが。とにかくステージに立つことは続けていきたいです。NGT48にいた時、私は選抜にいても3列目にいるくらいの立ち位置でした。そのためファンの方は後ろにいる私のことを、一生懸命探してくれていたんです。だからこそ、卒業してからの舞台はなるべく前にいる私をファンの方に見てほしい気持ちがあります。
なので今回主演をする話が上がったときは本当に嬉しかったです。アイドルで言うと主演はセンターポジション。アイドルの時は見せられなかった「真ん中にいる私」をファンの方にお届けしたいです。
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