【漫画】“理想の男”に飢えた世界最強クラスの女冒険者3人組に、まさかのステータスの旦那候補が現れる…想像できない展開に「修羅場だ」と話題

2024/01/15 09:00 配信

芸能一般 インタビュー コミック

全てにおいて無敵なS級冒険者のまさかの弱点とは…(C)小野洋一郎/小学館

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『最強女師匠たちが育成方針を巡って修羅場』(小学館)から、戦闘力、美貌ともに完璧、無敵な世界最強クラス女冒険者3人組が弟子という名の旦那候補探しに苦戦する『彼氏がまったくできないS級冒険者たちの話』をピックアップ。

作者の小野洋一郎さんが12月12日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、3.1万件を超える「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、作者・小野洋一郎さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

最強S級冒険者の旦那候補探し、未来ある勇者を求めて出会ったのはまさかのステータスで…

『彼氏がまったくできないS級冒険者たちの話』(8/92)(C)小野洋一郎/小学館


世界最強クラスと称される三人の女傑、龍神族の崩壊級万能戦士・リオーネ・バーンエッジ、ハイエルフの災害級魔導師・リュドミラ・ヘイルストーム、最上位吸血族の終末級邪法聖職者・テロメア・クレイブラッドは“弟子探し”をしていた。リオーネは拳で山を吹き飛ばし、リュドミラは魔法の一撃で数万の兵士を消し飛ばし、テロメアは回復魔法と補助魔法で人を殺せるといったその強さはまさに人外。おまけに美貌も兼ね備えた3人にも手に入らないものがある。倒した兵士の裸を見て「ぎゃーーっ!!!」と騒ぐ一同。そう長寿で世界最強種の彼女らには男性経験がなかった。

遡ること数か月前、自分たちが強すぎる故に、出会う男のスキルとステータスの低さに飽き飽きしていた。やはり恋人(つがい)にするなら、自分より強いかせめて同格なことは譲れない。強くて性格も自分好みの男などいるハズもなく、いたとしても誰かに先を越されたくなく、妥協も許さない。そんな彼女らに「好みの男がいないなら自分で育てればいいじゃない!」という天啓が舞い降りた。見込みのある男を一から育て上げ、良い塩梅になったら収穫することは、男性経験のない自分たちが気後れすることもなく、存在するかも怪しい理想の男を探すよりはるかに効率的。こうして未来の旦那候補…もとい、弟子探しが始まった。

なかなか巡り合えない弟子候補だったが、バスクルビアの冒険者学校に大昔魔神を討ち取った勇者の末裔が、優秀な伴侶を探す目的も兼ねて入学する噂を耳にした。勇者の末裔が通う数年間はバスクルビアには世界中から若い才能が集結するため、未来の英雄見本市となる。3人は早速学校へと向かう。

一方学校では、ある生徒との退学に関する面談中の学長に彼女らが来たことが伝わった。「1時間以上待たせたら校舎がどうなるかわからない」と脅されている以上、生徒には退学は覆らないときっぱり伝えて、怯えながらも彼女たちの元に。勇者を育てたいから出せ、と言われるも「人族の切り札」「アルメリアの至宝」とも呼ばれる勇者をろくでなしの彼女たちに差し出すわけにいかず頭を抱えていた。そのときドンッと大きな音がする。通常の個体とは比較にならない国軍出動レベルの怪物・ポイズンスライムヒュドラが突然街のどまんなかに現れた。

最強戦士の3人は未来の旦那候補が死んではならないと現場に駆けつける。S級の彼女たちの力を持ってしても思うように攻撃が効かず苦戦。3人の戦いのかいもあって、急所の核がむき出て、子どもでも壊せる状態になった。そこにトドメを指すとその年のヒューマンとして異常な強さを誇る念願の勇者が現れた。勇者の正体はまさかの女だった。急に力が抜けてきてしまうリオーネ。手をこまねいでいても待つのは最悪の結末。多少の犠牲を覚悟で強行突破しようと思っていたとき、よろよろとした少年が参戦してきた。骨があるヤツが残っていたか、と彼を見るとまさかのステータスだった。果たして彼女たちの未来の旦那候補は現れたのか。戦いの結末はいかに。

“理想の男”に飢えた最強無敵の女師匠たち3人組の勢いの良さに「かなり面白いよ」「これ好き」「一気に全部読んだ」と話題に。「キャラ、画力、バトルシーンとこの漫画にハマった」「師匠たちが理想的な師匠すぎる」「王道正統派ファンタジー」「タイトルからは想像できない」と反響を呼んでいる。「アニメ化希望!!」「間違いなくアニメ化したら大人気になる」など映像化を望む声も多い。

読者に大人気の女師匠たちとその弟子の読み出したら止まらなくなるストーリーを展開 作者・小野洋一郎さんインタビュー「読者にガチ恋させるぐらいの気持ちで表情に力を入れる」

『彼氏がまったくできないS級冒険者たちの話』(11/92)(C)小野洋一郎/小学館


――『彼氏がまったくできないS級冒険者たちの話』を創作したきっかけをお教えください。

『彼氏がまったくできないS級冒険者たちの話』はあくまでX上でポストした文言でして、正しい作品名は 『最強女師匠たちが育成方針を巡って修羅場』 になります…!こちらはガガガ文庫『僕を成り上がらせようとする最強女師匠たちが育成方針を巡って修羅場』を原作とするコミカライズ作品ですので、厳密には私個人の創作というワケではないのですが、携わるキッカケという意味で言えば、自分の力を存分に発揮できそうな原作だった事が大きいです。

個人的に、久しぶりに肩に力の入らないライトな作品を描いてみたくなった事もあり。
その上で、沢山の元気なキャラクター達が大暴れするという、絵ヂカラが重要になってくる原作であった所に、惹かれるモノがありました。

――本作では、小野さんの世界観が創りこまれていましたが、どのように創り出されたのでしょうか。描くときに意識したポイントなどございましたらお教えください。

俗に言うゲーム風の異世界モノではありますが、ちゃんとその世界としてのリアリティを出したいと思い、描いています。たとえば女師匠たちが1話の前半部分で弟子探しに諸国を放浪してるワケですが、その際の背景などは、いかにも中世ヨーロッパ的な街並みでなく、中東っぽい建物が立ち並ぶ場所を出してみたりと、異なる文化圏も混在する世界として、広大なスケールを感じられるよう意識しています。森などにしても、ゲームっぽい背の低い木々に囲まれた場所ではなく、空が見えないぐらい高い植生の空間にしたりと、読者が飽きずに世界観に入り込めるよう描画しているつもりです。

設定的な部分で言えば、赤城先生の原作がかなり細かく個々の能力やスキル、職業の系統や振り分けを設定されているので、漫画でもなるべくそれを遵守しつつ、それでいてあまり説明ゼリフに頼らないよう、可能な限り絵やコマ割りで見せる演出をしています。

――本作では、リオーネ・バーンエッジ、リュドミラ・ヘイルストーム、テロメア・クレイブラッドと3人のS級冒険者が出てきますが、それぞれのこだわりがございましたら、お教えください。

原作の時点でそれぞれ文句のつけようもなくキャラ立ちしている方々なので、僕にできるのは彼女たちの魅力を如何に絵で引き出せるかだと思っています。戦闘で獰猛な笑みを浮かべたかと思えば、時に初心な反応を垣間見せたりもする。そんな賑やかな性格を、ギャグっぽい描き方で流してしまう事もできますが、あえて大真面目に表情を描いたりと、よりギャップが際立つよう意識して描いています。こういう描写は小説では伝わりづらい(というか読み手の感性に委ねざるを得ない)部分だと思うので、漫画としての腕の見せ所かな、と。

――本作に限らず、作品を創作する上で大切にしていることがございましたらお教えください。

とにかく、読む人にわかりやすい描写を大切にしています。

整合性も大事にしてはいますが、少なくとも読んでる最中はページを捲る手が止まらないよう、わかりやすさの方をより重視します。戦闘描写でいえば、どんな動きで何が起きているのかを悩まず理解できて、没入できるように。キャラが魅力的に描かれるシーンでは、読者にガチ恋させるぐらいの気持ちで表情に力を入れたり。などです。加えて、キャラでもストーリーでも演出でも、それぞれが相互に際立つよう意識して創作しています。

――今後の展望や目標をお教えください。

基本的にあんまり高望みはせず、コツコツと目の前の仕事を納得のいくモノに仕上げていくだけというスタイルなのですが、まぁその上でより多くの人の目に触れる機会が増えていけばいいなと思います。この作品が刺さるという方はまだまだいらっしゃると思うので。そういう人たちにキチンと認識していただけたら嬉しいですね。

――最後に作品を楽しみにしている読者やフォロワーさんへメッセージをお願いいたします。

いつも沢山の応援をいただき、大感謝です!皆さまのご感想や応援が本当に力の源です。
これからもなるべくペースを崩さず、原作の魅力を最大限引き出せるよう執筆したいと思いますので、変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いたします。