有田哲平主演、現在放送中のドラマ「わにとかげぎす」(毎週水曜夜11:56-0:26ほか、TBSほか)。「ヤングマガジン」(講談社)で連載されていた、古谷実原作の同名漫画をドラマ化した本作は、孤独な中年男・富岡(有田)が‟友達作り”に奮闘するも、さまざまなトラブルに巻き込まれていく物語だ。
そんな主人公・富岡の人生初の部下・雨川勇を演じるのは、ドラマ「僕たちがやりました」(毎週火曜夜9:00—9:54、フジ系)や公開中の映画「お前はまだグンマを知らない」など、さまざまな作品で活躍している吉村界人。
吉村演じる雨川は、自身が思いを寄せる女性・吉岡華(コムアイ)に近づくためストーカーになったり、富岡に脅迫状を送るなど、“いちず過ぎる”猪突猛進タイプのキャラクター。
今回、吉村界人にインタビューを行い、本作に懸ける思いや、撮影の裏側について語ってもらった。
――出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。
出演が決まってから原作を読んだんですけど、雨川のビジュアルを見て、正直「え、この役が俺か! もっと適任がいるんじゃないかなぁ」って思いましたね(笑)。でもすごくうれしかったです。
――主演の有田さんやヒロインの本田翼さんとの共演はいかがでしたか?
有田さんは、テレビで見るイメージとあまり変わらなかったですね。「スタート!」の声がかかる5秒くらい前まで、ずっと話していました(笑)。やっぱり有田さんは現場のムードメーカーでした。有田さんの演技は“芝居してる”っていう感じではなくて。僕はそういう有田さんの演技がすごく好きだし、富岡は“有田さんにしかできない塊”だと思います。
本田さんは、すごく楽しそうに演じられていました。羽田役は、本田さんにすごくハマっていると思いましたし、すごく色っぽかったですね。
――賀来賢人さん演じる花林とのコミカルな掛け合いも見どころの一つだと思いますが、演技について話すことはありましたか?
そんなにしてないですね。初めての共演シーンも、台本通りでもなく互いにやりたいことをやって、監督が微調整するという感じでした。
――監督に演技について相談することはありましたか?
台本に書かれていることを心の底から理解して共感していなくても、“言うこと”はできるんですけど、今回は気合が入っていたので、共感できないせりふとかは「すみません、こういう感情にはなれないです」って相談していました。なぜ、その感情になれないのか、そのプロセスを一緒に考えたりもしました。
でも、監督は僕が演技をするたびに「今、何でうなずいたの?」「今、何で笑ったの?」って聞いてくるんです(笑)。だから、僕が質問するというよりは質問されることの方が多かったですね。
――今回はコムアイさんをはじめ、DOTAMAさんやACEさんなどアーティストとして活躍されている方が多数出演されていますが、いかがでしたか?
役者さんの場合だと、その役として見えてくるんですけど、常に最初から最後までコムアイはコムアイでしたね。DOTAMAさんや、ACEさんもそうでした。だからこそ、その人自身の良さがすごく出ていたような気がします。
――コムアイさんとの共演シーンが多かったと思いますが、演技していかがでしたか?
僕が言えることではないんですけど(笑)、コムアイは結構慎重派で、何回もリハーサルしていて…。監督にいろんなことを質問していました。僕が演技について一番話したのもコムアイだったと思います。本当に真剣で、彼女から演技の提案をしてくれることもありました。2人のシーンで、コムアイがすごくやりにくそうな顔をしていたことがあって、「これ俺のせいかもしれない…」と思ったので、そういう時は何度も話をしました。
――雨川は、吉村さんから見てどんなキャラクターですか?
すごく純粋ですね。希少価値があるというか、僕はあんな人に会ったことがないので。ああいう人が報われてほしいなと、思いますね。監督と「雨川もきっと友達がいないだろうね」って話していて、雨川は富岡や花林に対して、ちょっと無理して頑張って友達になっている感じがしますね。雨川は変なやつですけど、多分人が好きなんだと思います。
――役作りで特に苦労したことはありますか?
雨川は、無垢なので女性に対する反応の仕方が難しかったですね。思いを寄せている吉岡とラブホテルに行って誘惑されるシーンでは、「純粋な人はこんな反応なのかな?」と探りながら演じました。
――吉村さんお気に入りのシーンを教えてください。
コムアイ演じる吉岡と車内で話すシーンですね。うそをついた吉岡に「何で怒らないの?」って言われて、「僕はうれしかった。誰かに頼られたことなんて、今までなかったから」って言うシーンがあるんですけど、その時の雨川の気持ちがすごく分かって、すごく好きなシーンです。
8月23日放送の5話では、雨川が吉岡を救うために花林と共にヤクザの部屋から金庫を盗む作戦を決行。雨川が吉岡のために奮闘する姿や“おバカコンビ”の雨川と花林のコミカルなやりとりにも注目だ!
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