映画「GODZILLA ゴジラ」(2014年)、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」(2016年)などを手掛け、世界から高い評価を得たギャレス・エドワーズ監督の最新作「ザ・クリエイター/創造者」が1月10日に配信された。同作は近未来の世界“ニューアジア”を舞台に、人類とAIが激しい戦争を繰り広げる戦いと、その中で生まれる人類とAIの関係を超えた壮大な愛を描く物語。そんなハリウッド大作に日本が誇る名優・渡辺謙が出演している。渡辺は人類と戦うAI軍の指揮官的存在で、AIシミュラント(模造人間)のハルンを演じており、人間たちから命を追われる、超進化型AI少女・アルフィー(マデリン・ユナ・ヴォイルズ)を守るために奔走する重要な役どころだ。ハリウッド進出から20年超、渡辺の世界を股にかけた活躍ぶりも含め、今作の見どころを紹介する。(以下、ネタバレを含みます)
物語は人を守るはずだったAIが核を爆発させ、人間とAIの戦争が激化する中、元特殊部隊員のジョシュア(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が人類を滅ぼす兵器を創り出した“クリエイター”の潜伏先を見つけ、暗殺に向かうところから始まる。だが、そこにいたのは、とても人を傷つける兵器とは思えない純粋無垢なAI少女・アルフィーだった。
またジョシュアは、ミッションを実行すると同時に最愛の妻・マヤ(ジェンマ・チャン)を探していた。戸惑いながらも心優しいジョシュアを少しずつ信頼し始め、そして感情を覚えていくアルフィー。そしてそんなアルフィーと妻のマヤに何らかの関わりを感じ、ジョシュアは彼女を守ると決める。
やがてジョシュアは対人類の兵器であるアルフィーの破壊を命じられるが、彼の取った行動はあまりにも壮大な愛の決断だった…という、未来をかけた戦いとその中で生まれた大きな愛を表現したストーリー。同作は、壮大な物語に加え、前衛的なビジュアルやSF作品ならではの迫力満点の映像も存分に味わえる内容となっている。
本作の主演を務めるのは映画「ブラック・クランズマン」(2018年)や映画「TENET テネット」(2020年)などで知られる俳優ジョン・デヴィッド・ワシントン。そんな彼と共演を果たした渡辺は、耳から後頭部にかけて機械となっている斬新な姿でAI軍のリーダーとして戦いに参加し、ワシントンが演じるジョシュアとアルフィーにとって重要な人物として劇中では存在感を放っている。
演技はもちろん注目していたが、それよりもビジュアルに驚いた。渡辺の姿は正面からだと普通の人間のようにも見え、あまりにもよく出来た人間型ロボットの姿には衝撃を覚えた。
本作のメガホンをとるエドワーズ監督と渡辺は映画「GODZILLA ゴジラ」(2014年)以来9年ぶりのタッグだが、監督は渡辺のAIを“謙ドロイド”の愛称で呼びながら「“謙ドロイド”は何回も作り直してもらいましたが、かなり完成度が高いと思います」と満足そうにコメントを残している。
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