アルフィーを演じるにあたっての当メディアのインタビューで、堀越は「普段は感情を素直に見せるのが苦手」と明かしている。アフレコでは監督からの「表情を変えたら自然に声が出てくる」というアドバイスで、さまざまな感情に合わせた演技ができるようになったという。まるでアルフィーが人間の思考を理解していく過程にもリンクしていて、声優業でも素直な成長を見せている。
父の團十郎が主演した2021年のドラマ「桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜」(フジテレビ系)でドラマデビューし、同年には「二月の勝者-絶対合格の教室-」(日本テレビ系)の浅井紫役で初の連続ドラマレギュラーを獲得。2022年の3Dアニメ映画「DCがんばれ!スーパーペット」で子猫のウィスカーズの吹き替えが、堀越の声優としての初現場になった。
2023年は京都・南座での吉例顔見世興行に父と弟・市川新之助と共に出演。舞踊家としても早くから経験を積んできた彼女だが、感情を声にのせる表現も体得しつつある。
急速に人間の領域に進出していくAIを、潜在的に脅威に感じている現代人は少なくないかもしれない。
だが堀越は、未来について「車のナビは結構言葉を話すので、もし将来私が自動車免許を取ったら何でも教えてほしい! たぶん分からないことが多いので、もっともっといろんなことをナビがしゃべってくれたら便利だなと思います」とAIとの知的な交流に興味を見せている。
人とAIはどのような共存が可能なのだろうか。未来に思いをはせたくなる1作であるし、この作品を見て今こそ考えてみてほしい。
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◆文=大宮高史
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