“美男イメージを覆した”チャン・グンソクと「イカゲーム」出演”悪役のマエストロ”ホ・ソンテが見せた化学反応 「餌<ミッキ>」の見どころ

2024/01/18 18:00 配信

ドラマ コラム

「餌<ミッキ>」より(C)2023 Coupang Play All Rights Reserved

これまでラブストーリーのイメージが強かったアジアトップスターのチャン・グンソクがクライムサスペンスに挑戦した韓国ドラマ「餌<ミッキ>」が1月19日(金)より衛星劇場にて放送される。同ドラマは「イカゲーム」で知られ、“悪役のマエストロ”とも呼ばれるホ・ソンテと至高の2大スターが共演したことでも話題を集めた。本記事では、過去と未来2つの事件が絡み合い、究極のスリルと緊張感があふれる展開から抜け出せない同作の魅力を振り返る。

2大スター初共演のクライムサスペンス

「餌<ミッキ>」より(C)2023 Coupang Play All Rights Reserved


日本でも「グンちゃん」の愛称で高い人気と知名度を誇るチャン・グンソク。彼が除隊後5年ぶりの復帰作となったのが「餌<ミッキ>」だ。同ドラマは韓国で実際に起きた数々の詐欺事件をモチーフに、過去と現在の事件が絡み合っている。複雑で緻密に作り込まれたミステリアスなストーリー展開が大きな魅力といえる。

2010年に起きた韓国史上最悪の巨額詐欺事件。5兆ウォンもの金額が絡んだ投資詐欺事件の主犯ノ・サンチョン(ホ・ソンテ)は、逃亡先の中国で交通事故に遭って呆気なく死んだはずだった。しかし2023年、マガン市で殺された被害者が死の直前に「ノ・サンチョンに殺される」というメッセージを残したという。

担当することになった刑事ク・ドハン(チャン・グンソク)は、事件に関係する人間の証言からノ・サンチョンの死に疑いを持ち始める。しかし過去の詐欺事件を追う合間にも第2、第3の殺人事件が…。

ノ・サンチョンが起こした事件の真相と、現代で起きる事件を並行して描いていく緊迫のストーリー。「ミストレス~愛に惑う女たち~」のキム・ジヌクが脚本を、「ボイス~112の奇跡~」のキム・ホンソンがメガホンを取った同作は、韓国内外を問わず高い評価を獲得した。

なかでも息もつかせぬクライムサスペンスを彩ったのは、チャン・グンソクの新境地ともいえる演技だ。

リアリティー溢れるストーリーを演じるチャン・グンソクの新境地

「餌<ミッキ>」より(C)2023 Coupang Play All Rights Reserved


“アジアのプリンス”との呼び声も高い、甘いマスクが印象的なチャン・グンソク。だが今回は笑顔を封印し、“クールでどこか陰のある敏腕刑事”というこれまでになかった役柄を演じる。見た目もワイルドに無精ひげをたくわえ、タフで経験豊富な刑事そのものの姿を見せた。

本作でチャン・グンソクが演じるのは、企業訴訟専門弁護士の経歴を持つ“強力班”の刑事。実に5年ぶりとなるドラマ主演だが、日本でも彼のビッグネームはいまだに衰えない。映画「着信アリ Final」や韓国ドラマ「美男(イケメン)ですね」の主演をきっかけに、人気が爆発したチャン・グンソク。2011年には日本でデビューシングル「Let me cry」をリリースしたのも記憶に新しい。

その後も活動の幅を広げ、日本でのファンクラブも発足されるほどであったチャン・グンソク。しかし俳優や歌手活動で絶好調のなか、韓国の徴兵制度のため2018年7月から2020年5月まで軍に入隊しており、約2年間活動は休止状態に。そして兵役を終えて活動を再開したチャン・グンソクの復帰作が「餌<ミッキ>」だ。

「餌<ミッキ>」ではこれまでの“美男”のイメージから一転し、野生味溢れる風貌で鋭い洞察力と行動力を併せ持つ刑事を熱演し、かつて甘いマスクで日本のファンを虜にした「グンちゃん」から、ハードなキャラクターを演じきる俳優チャン・グンソクへと成長した姿を見せている。

“アジアのプリンス”として歌手活動を行い、アイドル的な見られ方をする一方、長年の俳優としてのキャリアで培った演技力の高さはやはり折り紙付きだ。30代半ばを迎え少年らしさが影を潜めたチャン・グンソクの演技者としての成熟にも注目したい。