雅彦の告白、つまりステージ4の膵臓がんというのが本当だったと分かった瞳だったが、さらに驚いたのは雅彦が治療を受けることを拒否したということだった。治療を受ければ2〜3%の人は5年生きることができるが、受けなければ余命3カ月。雅彦は「自分が100人のうちの2人か3人に入るとは思えない」という理由で治療を受けないことを決めたようだ。
結婚を認めないためのウソだと思っていた瞳も、一気に現実を突きつけられた気分に。
主治医も雅彦に「積極的に治療をしないとなると痛みが増していきます。薬の量も増えていきます」と、治療を受けることを勧めたりするが、それでも雅彦は「先生、いいんです」とその考えは変わらない。
瞳は担当している妊婦の赤ちゃんを取り上げながら、頭の中では父とのいろいろな思い出がよみがえってきていた。新しい命と余命3カ月の父。産まれることと死ぬこと、“命”について考えさられることに。
「お医者さんに会いに行ったよ。本当だったんだ」「やっと信じてくれたんだ」
仕事を終えて帰宅した2人は改めて話し合ったが、雅彦の気持ちは変わらない。3年前に同僚が膵臓がんを患い、治療を受けたが副作用に苦しみ、病院から一度も出られないまま1年半で亡くなった。そのことを瞳に話し、「俺はそういうの嫌なんだよね。最後の3カ月は楽しく過ごしたい。俺の終わり方は俺に決めさせてくれ」と。
放送後、SNSには「命の誕生と終わりと、重いテーマだけど、クスって笑えて、でもやっぱり泣いちゃう」「これまでの思い出が次々とよみがえって、涙がひとりでに溢れる演技に大号泣させられた」「泣いちゃった」「生と死が何気ない日常と絡めて描かれていて心にグッとくる」という感想が溢れ、第2話以降への期待を寄せる声も多く見られた。どんな展開になるのか第2話が待ち遠しい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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