大学の頃から、ユエはランのことを思っていた。その愛は深く、すさまじいほどに献身的だった。酔っぱらい部屋で吐かれても、ユエは見捨てることなく、寝る間も惜しんで、ランの世話をし続けた。好きな人であっても、冷めてしまう瞬間はある…。しかし、ユエはどんなランを見ても、ランに思い出してもらえなくても、嫌悪を抱くこともなく、会うたびに「好き」という思いを募らせていった。
第3話の冒頭では、ラジオでランのことを思い浮かべながら話をするユエの姿があった。会えなかった分を取り戻すかのように、最近のランとの思い出を振り返るユエ。その笑顔は幸せに満ち溢れており、ランがユエにとって大きな存在であることは間違いなかった。恋愛にはまだ発展しないものの、ランのためならば何でもしてあげたいというユエの献身的な姿に胸が高まった。
その一方で、第1話から第3話では、切ないシーンも描かれた。特に第3話のすれ違う2人のシーンで、ユエはランが取引先である天盛のワン社長と仕事をするのをよく思っていなかった。ランのことを思い、「どうしてあの人と仕事をするのか」と問うが、仕事のために生きているランは、仕事を選ぶ余地もなく、心配するユエの気持ちを素直に受け取ってくれなかった。
ランのためにと掛けた言葉が思わぬ形で、ランを傷つけることになり、落ち込むユエ。キラキラと輝いていたランとの学生時代を思い出し、一人悲しみに暮れるのだった――。
「25時間恋愛」第1話~第3話は、不器用なユエの思いがいつかランに届いてほしいと思わずにはいられない内容になっている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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