元AKB48・矢作萌夏がメジャーデビュー記念のライブを開催「みんなを日本武道館へ連れていきたい」

2024/01/22 11:45 配信

音楽 会見

TBS赤坂BLITZスタジオでメジャーデビュー記念ライブを行った矢作萌夏撮影:田中隆信

元AKB48でシンガーソングライターの矢作萌夏が、1月21日に東京・TBS赤坂BLITZスタジオでメジャーデビュー記念ライブ「spilt milk」を行った。

全ての作詞・作曲を手がけた1stEP『spilt milk』の楽曲を中心に披露


2023年10月25日に1stEP『spilt milk』でメジャーデビューした矢作。AKB48在籍時にはグループのセンターに抜てきされるほか、歌唱力を競う「AKB48グループ歌唱力No. 1決定戦」で優勝を果たすなど、わずか2年の活動期間の中で圧倒的な存在感を発揮した。

今回のライブは、TBSチャンネル「AKB48グループ歌唱力No. 1決定戦」のスタッフが中心となり、矢作の魅力を最大限に伝えるために企画。矢作自身が全て作詞・作曲を手がけた『spilt milk』収録の楽曲はもちろん、カバー曲なども含め、シンガーソングライターとしての矢作の名刺がわりの音楽をバンドの生演奏とともにに伝えるものとなった。

ライブはEP『spilt milk』のオープニング曲「Shake it」でスタート。伸びやかな歌声で聴かせてくれた後、「去年の9月にこのライブを開催する予定だったんですけど、人生初のとんでもねぇインフルエンザにかかってしまいまして声が出なくなってしまいました。新人早々吹っ飛ばしてしまって申し訳なかったです!」とライブが延期したことを謝りつつも、「でも、今日を迎えられて本当に幸せです!本当にありがとうございます!」とうれしい気持ちを伝えると会場から大きな拍手が起こった。

「恋のスパイス」「夏のソーダ」では白いアコースティックギターを弾きながら歌い、「ピーターパン」「死に花に、生命を」ではピアノを弾きながら歌唱するなど、多才なところもしっかりと見せてくれた。

そしてカバーコーナーでは、AKB48の「また あなたのことを考えてた」「365日の紙飛行機」、宇多田ヒカルの「First Love」を披露。

終盤、ノリのいい「Don't stop the music」「Be My Self」では観客のスタンディングがOKとなり、力強い声援を飛ばしたり、タオルを回したりして、ファンたちも一丸となってライブをさらに熱くさせた。そして、ライブの最後はEPのラストナンバーでもある「アンコール」をアコースティックギターを弾きながら熱唱した。

AKB48を卒業した理由を明かす


ライブのMCでは楽曲への思いや制作についてのエピソードも語り、作詞・作曲については「家で書くことが多いですけど、ネタ切れになったらカフェでやることもあります。パンケーキ食べながら(笑)」と明かした。

司会進行を務めるTBSの佐々木舞音アナから「ピーターパン」という曲にちなんで「ずっと子供でいたいか、大人になりたいのか」という質問をされると「子供でいたい!子供でいたいよ!子供って何も考えなくていいじゃないですか」と答えて、会場に大きな笑い声が響いた。

終盤のMCでは「このライブがTBSチャンネルで放送されるということで、私を知らない人も見てくれるんじゃないかと思いますので、私がどんな人なのかをちょっと私なりに話してみようと思います」と言って、これまでの活動と経歴を語った。

中学3年生の時にAKB48のオーディションに合格し、約2年間、グループ活動を行った。シングルのセンターを務め、写真集も発売し、ソロコンサートも開催。「アイドルとしての夢を全部かなえさせてもらいました」と振り返り、「AKB48を卒業した理由は、いろんなことを言われてますが、歌番組の収録のある日の朝、起きたら顔が動かなくなっちゃって。顔面神経痛という病気で、顔の片方が垂れ下がってるようになってしまったんですけど、センターなので出演しなければいけないのでテープで(顔を)引き上げてなんとか見えないようにして活動を続けてきました。家族とも相談して、これからもずっと活動を続けていきたかったけど体が限界を迎えていました」と、グループからの卒業を決断した理由を明かした。卒業に関して「私の中では悔いはなかった」とも。

新潟・越後湯沢の旅館で2023年の冬の間、働いていたことも明かして、その時にソロデビューの話をもらって、新たな一歩を踏み出したことなど、これまでのことを赤裸々に語った。

「やっと終わった」、でも「終わっちゃった」って気持ちがごちゃ混ぜに


ライブ後、囲み取材に応じた矢作。終わった直後の感想を聞かれると「ドキがムネムネです!(笑)」と笑顔を見せ、「『やっと終わった』、でも『終わっちゃった』って気持ちがごちゃ混ぜになっている感情です」と、ホッとした気持ちと終わって残念な気持ちの両方を感じていると答えた。

今日のステージ衣装は、このライブのために新調したもの。「デビューの時からお世話になっているスタイリストさんに作ってもらいました。たくさんキラキラしたものが付いていて、それに合わせてメイクでも目のまわりにキラキラしたものを付けてもらったりしました。とっても幸せです!」とお気に入りポイントを明かした。

グループ卒業の経緯をこのライブで語った理由を聞かれると「このライブはテレビでも放送されるということで、ファンの方以外の方も見ていただける機会になると思いましたので、生い立ちみたいなものを私の口で一から説明できたらと思いました」と明かし、卒業の原因の一つとなった「顔面神経痛」については「もう今は全然大丈夫です! 元気です!」と笑顔で答えた。

今後の目標を聞かれると「今回の赤坂BLITZスタジオは私にとって大きな会場でのチャレンジだったんですけど、これからもっと大きな会場でどんどんライブをやっていきたいと思っています。まずはみんなを日本武道館へ連れていきたいと思います!」と力強く宣言した。

最後は「私を知ってる方も知らない方も、新たな矢作萌夏としてスタートしておりますので、温かくキュルキュルな目で見守っていただけるとうれしいです」というメッセージで締めくくった。

矢作萌夏メジャーデビュー記念ライブ「spilt milk」は、CS放送TBSチャンネル1で2月17日(土)夜9時から放送予定。ライブの模様は全曲ノーカットで、舞台裏映像も放送される。

◆取材・文=田中隆信

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