タブロイド紙記者と警察官がタッグを組み、奇妙な連続殺人事件の真相を追う…「プレイ・フォー・ブラッド」全10話を振り返り

2024/01/26 12:00 配信

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「プレイ・フォー・ブラッド」より(C)2022 Pray for Blood Holdings, LLC

正体不明の犯人を推察しながら、ハラハラ&ドキドキの展開も楽しめるクライムサスペンスドラマ。日本ではこれまで「ガリレオ」や「古畑任三郎」などの名作が世に輩出されてきたが、視聴者を魅了するのは海外作品も例外ではない。その一つが、オンライン動画配信サービス「Hulu」にて全話独占配信中の「プレイ・フォー・ブラッド」だ。本作は、国際エミー賞受賞のプロデューサーが手掛けるメキシコ発のクライムサスペンス。タブロイド紙の記者や警部補らが、奇妙な連続殺人犯を追って、徐々に真相を明らかにしていく様子が描かれる。本記事では、全10話のストーリーを見どころと共に振り返る。(一部作品のネタバレを含みます)

メキシコで発生した奇妙な連続殺人事件…被害者の共通点が明らかに


メキシコ独立記念日の前夜祭では、首が切り落とされているだけでなく身体中がバラバラにされ、挙句の果てに心臓がえぐり取られるという衝撃の殺人事件が発生。そこで事件を担当することになったメキシコ警察のモンドラゴン警部補(アナ・ブレンダ・コントレラス)と、大手新聞紙からタブロイド紙に異動になった記者のカサソラ(アーロン・ディアス)は事件を追うことに。

そんな中、学芸員のエリサ(ヨシラ・エスカレガ)は博物館に展示されていた“古代アステカ文明の祭壇”に、遺体の一部が祀られているのを発見する。この事件をきっかけにその後数々の殺人事件が起こるのだが、不思議なことにどの遺体も身体の一部が切断されていたり、まるで祭壇を作られているかのように供えられていたのだった…。

その後、古代アステカ文明に詳しいエリサは、文明の“予言の印”通りに遺体が置かれていたことから、一連の殺人は古代アステカ文明の“生贄の儀式”になぞらえているのではないかと仮説を立てる。カサソラも“儀式殺人”の線を信じるのだが、一方のモンドラゴン警部補らメキシコ警察は“現実的ではない”と否定。

なかなか捜査が進まない中、警察たちをあざ笑うかのように次々と犠牲者が現れたことで、次第に被害者たちの共通点が浮き彫りになってくる。実は被害者たちは、金で不正をはたらいたり売春に加担していたりなど、罪を犯した者ばかりだったのだ――。

「プレイ・フォー・ブラッド」より(C)2022 Pray for Blood Holdings, LLC


物語の鍵を握る怪しい霊媒師の存在


本作でキーパーソンとなるのは、“国の巫女”と呼ばれる霊媒師の存在。その霊媒師はメキシコの実質トップと呼ばれている大臣を始め、様々な客に儀式をおこなうことで教えを説いたり、不思議な力で心を操ったりしていた。そして文明に詳しいエリサにも近づき、彼女にも怪しい儀式を施すようになる。

実は霊媒師がエリサに近づくのには“ある理由”があるのだが、この霊媒師の登場で事件は思わぬ方向へと展開していく。そして事件が終焉を迎えるとき、霊媒師の一声によってこれまでの“儀式殺人”と古代アステカ文明の“予言の印”が1本の線となって繋がることとなる。

「プレイ・フォー・ブラッド」より(C)2022 Pray for Blood Holdings, LLC