鈴木は、1984年に防衛医科大学に進学。国立がん研究センター中央病院など、日本有数の手術数を誇る現場で手術の腕を磨いた。2008年からは順天堂大学に勤務しており、年間700件以上の手術を執刀している。
驚くことに鈴木は、通常5時間ほどかかるところを約1時間半に短縮し、1日に何件もの肺がん手術をこなしているというのだ。しかも、鈴木が執刀する手術では電子メスを使用しているため、出血量はおよそ3ccとかなり少ない。
番組では実際の手術シーンも流れ、鮮やかな鈴木の執刀も映し出された。やっぱり外科医は手先が器用なのかと思いきや、意外にも鈴木は不器用だという。器用さは外科医に必ずしも必要なものではなく、それよりも自分を過信しすぎず、コツコツ修練を積み重ねられる人間の方がいい手術ができると鈴木は持論を展開した。
そんな鈴木には忘れられない患者が。国立がん研究センター時代に、北海道からがん手術のために上京してきた患者の手術を担当した鈴木。しかし、患者は心臓にある腫瘍の一部が飛んで脳梗塞になり、手術後になっても目を覚まさなかったそう。その家族に罵倒された経験を鈴木は胸に刻み、日々努力を重ねている。最後に、鈴木は番組恒例の質問「カッコいい大人とは?」という質問に「どんな小さなことでも、人のために何かができる大人」と回答した。
■文/苫とり子
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