伊藤健太郎「うまくいかないことはいっぱいあるけど、失敗から学べることは多い」<インシデンツ2>

2024/02/08 18:00 配信

バラエティー インタビュー

撮影=大石隼土

地上波では放送することができないような過激なネタを取り上げた“脱法コント”の第2弾「インシデンツ2」(DMM TV)が配信中。前作「インシデンツ」から続投のさらば青春の光森田哲矢東ブクロ伊藤健太郎ヒコロヒーみなみかわに加え、加藤浩次が初参加。また、数多くの芸人が出演していることで話題沸騰中。今回は伊藤健太郎が「インシデンツ2」の魅力のほか、コントと芝居の違いについてや、俳優の現場で感じるコンプライアンスへの思いを語った。

コントの中で自分ができる芝居をしよう

――前回に続いての出演ですが、前作の反響はありましたか?

伊藤健太郎演じる“ついていない男”綿貫小次郎(c)DMM TV


結構、色んな方から見たよと言われました。この間なんて、まだ学生の子たちからも言われて。「お母さんは見てもいいって言ったの?」って聞き返しちゃうくらい驚きました。それくらい幅広い年代の方から反応をいただけたのはありがたかったです。ちなみに僕はこういうギリギリを狙ったものが好きなのですが、正直、こういう作品が求められているのか最初は半信半疑で。全く興味がないか、待ってました!みたいな感じになるのか二択だと思ったら後者の方だったので、それが一番うれしかったです。

――実際に参加されていかがでしたか?

2に呼んでもらえて素直にうれしかったです。現場では、僕は俳優ということを意識して、コントだからと意識的に芝居を変えることはなかったです。僕が芸人さんのようにコントだから…と演技をしたら絶対に上手くできないし、素人丸出しになるので。コメディに参加させていただいているという感覚で、自分ができる芝居をしようと思って参加しました。

――やはりコントとお芝居は違いますか?

全然違います。中でも違うと感じるのは、間です。間は言葉で表現するのは難しいのですが、0.1秒遅れてもニュアンスが変わるんですよ。なので、ここしかあり得ないという部分で皆さんがボケたりツッコんだりしているのが本当に見ていて気持ちいい。そしてそれを間近で繰り広げられる…。笑いしかなかったです。あとアドリブもコントならではだと思います。台本では終わっているのに、コントを続けることでより面白くなっていく。刺激的で楽しい現場でした。

――そういう現場だと瞬発力が必要となってきますね。

本番中は誰が言ってもいいように、常に全員に対してアンテナを張っていました。なので撮影が終わって家に帰るとめちゃくちゃ疲れていて(笑)。まぁそれも気持ちよかったです。

――アドリブが多かったのは誰でしたか?

やっぱり森田さんかな? あとみなみかわさんもです。第1話で僕らのチーム名を決めるシーンがあるんですが、そのときのみなみかわさんは毎回訳の分からないことばかり言ってきて。みなみかわさんはコント内のキャラクターも変なのでそれに加えて…みたいな感じで、僕は笑いを堪えるので精一杯でした。

森田哲矢演じる橋爪武蔵と、AD荻野役・槙尾ユウスケ(c)DMM TV


――加藤さんをはじめとした反社グループのコントは芝居のような重厚感が漂っていましたが…。

森田さんチームとはまた違った、キャラクターを重視したコントになっていました。そして加藤さんたちを見て改めて感じたのは、芸人さんはお芝居においてもすごく長けていらっしゃるなと。色んなキャラになりきるということは、結局コントもお芝居も変わらないんですよ。加藤さんは本当に反社の人に見えましたから(笑)。そうやってキャラになりきっている中でテンポや即興で笑わせてくる…。本当にすごかったです。

明智秀秋(加藤浩次)と反社の男(岩崎う⼤・かもめんたる)(c)DMM TV


――伊藤さんといえば内村光良さんが座長のコント番組「LIFE!」(NHK総合)にも出演されていましたが、コントは一緒にやる方によって違ったりするのですか?

全然違いますね。内村さんは僕の勝手な感覚ですが、すごく役者に近い考え方でコントを作っていく方で、森田さん、加藤さんをはじめ、今回の芸人さんとはまた違う。色んな方と一緒にモノを作れるのは本当に面白いし、貴重だと改めて感じました。ここでいただいたヒントを今後、様々な場所で生かせたらと思っています。