捜索が行き詰ったジンソンは、ふとギヨンの家に置いてあった“庭のプールサイドに座る2人の少年”の写真を思い出す。この写真はヨンウンの部屋に唯一なかったもので、不思議に思ったジンソンがギヨンの家を訪れると、ちょうどヨンウンがプロファイラーを連れてやって来る。
プロファイラーは部屋の中を見回り、ふと1枚の絵画に目を留める。そして絵画の持つエピソードから、犯罪の動機は“過度な母性愛に対する懲罰”と推測し、ギヨンがヨンウンと同じ部屋を作ったことで“自分はヨンウンと同等だ”と示したかったのではないかと話す。
するとヨンウンは、母・ジョンスク(ぺ・ジョンオク)の自分への異常な愛情を、ギヨンが不思議そうに見ていたことを思い出し、「犯行動機が僕と関係があるなら、これは僕の母を象徴しているのかも」と呟く。さらに、一軒家のプールで撮られた写真は、2人が水泳で競争し、ギヨンがヨンウンに勝った時の写真だったため、その一軒家にギヨンがいると思ったヨンウンたちは慌てて車を走らせる。
その頃ギヨンは地下牢にヒジュとミンギュを監禁し、ヨンジュを椅子に縛り付けたまま外のプールへと連れて行く。そしてプールに水を入れ始めると、身動きが取れないヨンジュに対し「1時間後には満水になる。ヨンウンは君を助けられるかな?」「幸運を祈るよ」と言い残してその場を去っていく。
その後、別荘にたどり着いたジンソンとヨンウンは、間一髪のところでヨンジュとヒジュの救出に成功し、ミンギュを手錠にかけた。しかし肝心のギヨンはすでに逃走しており、空港で偽のパスポートを使い出国審査をしていた。上手くいったかのように思えたギヨンの逃亡劇だが、手続きを終えたギヨンにチンジンメディカルセンターのスタッフが近づき、首元に薬のようなものを打つ。そしてギヨンは次第に意識が薄れていくのだった――。
第8話で分かったことは、やはり足首切断の殺人事件の犯人はギヨンだったということと、その犯行目的は単なるヨンウンへの劣等感ではなく、母親・ジョンスクのヨンウンへの愛に対する懲罰ということだ。
幼い頃母親に捨てられたギヨンは“母親からの愛情”に飢えており、ジョンスクからの愛情が欲しかったのではないだろうか。拘束したヨンジュに「俺がヨンウンだ」と話していたシーンがあったことからも、ギヨンは“母親に愛されているヨンウン”になりたかったのかもしれない。
そしてここで気になるのは“ジヌの死”について。ジヌ(レン)は足首が切られたわけでもなく、襲われた末に脳死した。ジヌを殺したのはギヨンではなく他に犯人がいるのだろうが、一体それは誰なのか、そして動機は何なのか…。
また、チンジンメディカルセンターが警察や検察より先にギヨンを見つけようと必死なところも気になる。ジョンスクの命令によるものなのかもしれないが、ジョンスクがギヨンを傍に置いておきたい理由が何かありそうでならない。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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