──では、莉桜に共感できる部分はありますか?
共感というよりも、莉桜は圧倒的に受けの存在です。それぞれの女たちがどういうふうに来るかによって、受け方や応え方は変わっていくので、逆にフラットでいるようにとは心掛けました。
──莉桜は見えを張る女性です。木村さんは見えを張ることはありますか?
きっとあるんだろうと思います。でも、どちらかというとネガティブ自慢の方が多いかも知れないです(笑)。
──では、木村さんの考える“痛男”はどんな男性でしょう?
人を好き嫌いでは決めないようにしています。好きと好きではないはあるけど、嫌いだからって排除しちゃったら、もし嫌いなタイプの役でお話が来たら、その役ができなくなってしまう。どうしてこういうタイプが嫌いなんだろう?とか、理由を探す時間に充てたりしますね。
──映画では、岡田さんが“痛男”伊藤として登場します。
初めて共演させていただきましたが、岡田さんのお名前を聞いた時に「なんてぴったりな人選なんだろう」と思いました。完全無欠というか、あんなに透き通ったガラスのような方が、“痛男”を演じる。作品としてなかなか見応えがあるものになるのではと思っています。
──田村伸也役の田中圭さんとの共演はいかがでしたか?
(同じ事務所で)もう見知った仲ですので(笑)。こういう役を演じたら右に出る者はいないよねという感じでしたし、とても信頼していますから。特に莉桜と田村の関係は、主従関係が他の人たちとはちょっと違うので、それを表現するのに(田村役が)田中さんで良かったなと思います。
──演じる中で、監督に言われたことなどはありますか?
監督とは常にワンシーンワンシーン、一挙一動をちゃんと見てくれているという信頼があります。自由に演じてみて、その中でいらないものをいらないって、傷つくくらいバッサリ捨ててもらって(笑)、面白いものはニヤニヤしながら「それ、やればいいじゃん」って言ってくださるので、その懐に飛び込んでやっている感じですね。
──最後に読者へメッセージをお願いします。
ちょっと重いかな、ドロドロしているかなと、特に男性の方は思われるかもしれないですけど、本当に悪い代表が大集結したお話なので、逆に女という生き物を知る教本にもなります。女性には「うわっ、それ言いたかった!」と思っている皆さんの心の声を代弁する役どころでもあるので、気持ち良く見ていただけるんじゃないかなって思っています。
シュールで笑える、クスクスできる所があったりして、終わり方も寂しい終わりではなくて、みんなちゃんと自分で解決して巣立っていくというお話なので、楽しんで見てもらえるんじゃないかなと思います。ぜひ、よろしくお願いします。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)