<青の祓魔師 島根啓明結社篇>出雲の壮絶な過去が明らかに…「辛すぎる」「外道院!! お前だけは絶対に許さん」とネットは阿鼻叫喚の声で溢れる

2024/02/16 17:30 配信

アニメ

「青の祓魔師 島根啓明結社篇」第6話より(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会

悪魔の血を引く少年・奥村燐(CV:岡本信彦)が、父親である魔神(サタン)を倒すために最強の“祓魔師(エクソシスト)”を目指す『青の祓魔師』のTVアニメ第3シーズン『島根啓明結社篇』(毎週土曜夜24:30-25:00ほか、TOKYO MXほか/U-NEXT・Hulu・dアニメストア・アニメ放題ほかで配信)。悪魔とのド派手なバトルが見どころのダークファンタジーながら、家族や友達との絆、葛藤や成長、青春コメディまで、少年漫画の醍醐味がギュッと詰まった大人気シリーズだ。2月10日に放送された第6話は、今シーズンのキーパーソンである神木出雲(CV:喜多村英梨)の過去が明らかになった「もう誰も頼れない」。(以下、ネタバレを含みます)

だらしないけど憎みきれない玉雲にモヤモヤ


「青の祓魔師 島根啓明結社篇」第6話より(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会


宝ねむ(パペット CV:井上剛)が召喚した白狐の“御饌津(ミケ)”(CV:井上剛)により、出雲の幼少期が語られる。出雲とその妹の月雲(CV:遠藤璃菜)の二人は、稲生大社の本家当主である稲神宗爾(CV:黒田崇矢)と、その愛人である玉雲(CV:大原さやか)の子として生まれた。父である宗爾とは会ったことがなく、母の玉雲はあまりに頼りないため、出雲は幼いころから「自分がしっかりしなくては」と、己に言い聞かせて生きてきたのだった。

冒頭から出雲の過酷な幼少期が描かれる。男にだらしなく、精神的に幼い母親の存在だけでもしんどいはずだが、さらには「愛人の子供」という理由で近所から疎まれたり、悪魔が見える体質のせいで学校でも変人扱いされるなど、想像するだに辛い境遇で育ってきたことが分かる。本来なら真っ先に頼るべき存在である両親には一切頼れない状態で、まだ年端のいかない月雲の面倒も見なくてはならないことを考えると、胸が締め付けられる。出雲の他人を寄せ付けない性格は、こうした家庭環境で育ったことで、かなり早くから形成されたものだということが改めて分かる。

とある日、出雲は稲生大社の参道でイルミナティの外道院ミハエル(CV:檜山修之)と吉田マリア(CV:遠藤綾)に出会う。イルミナティの目的は、神木家が代々管理している「九尾」が封印された「殺生石」だった。あからさまに怪しいと感じた出雲はその申し出を断るが、その後もイルミナティは稲生大社周辺を観光地化する計画を掲げるなど、少しづつ稲生の土地に根を張り始めていく。そんな折り、宗爾との関係が悪くなってしまった玉雲は次第に精神を病んでいき、ついには九尾に身体を乗っ取られてしまう。正気を失った玉雲は宗爾を殺し、さらには出雲と月雲にも襲いかかるが、白狐の“御饌津(ミケ)と保食(ウケ)”の助けもあり、なんとかその場を逃れる。公衆電話にたどり着いた出雲は、藁にもすがる思いでマリアに連絡すると、イルミナティの部隊が出動して玉雲を鎮圧・捕縛する。

精神を病んだ玉雲が九尾と一体化し、出雲に「産んだのが間違い」と暴言を吐いて襲いかかってくるシーンは、出雲の気持ちを考えるとやり切れないが、そんな悲痛さ以上に恐怖の感情が襲ってくるようなハードなシーンに仕上がっている。とくに、異変に気づいた出雲が恐る恐る部屋の襖を開けて廊下に出て、薄暗い廊下の奥に母らしき姿を見つける一連のカットは恐怖色の強い演出が効いていて、まるでホラー映画を観ているかのようなドキドキ感が味わえる。玉雲を演じている大原さやかの芝居も見事で、それまで可愛いげな声をたくさん聞かされていただけに、あまりの豹変っぷりには驚かされたファンも多かっただろう。

「青の祓魔師 島根啓明結社篇」第6話より(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会