=LOVE・野口衣織が「柚木さんちの四兄弟。」を語る!「家族ならではの愛の形がいいなと思いました」【連載:いおはにほへと。#28】

2024/02/23 18:04 配信

アイドル アニメ 連載

嫉妬や不満といった尖った心を表現する時のアニメーションが面白い

尊と湊は双子じゃないのに同学年という兄弟で、その関係性だからこそ、歳が離れている兄弟とは違った葛藤を乗り越えた過去があります。そんな2人を描いた二話は一番人間味を感じて、すごく印象的でした。

尊は湊より11ヶ月早く生まれたので、基本的には湊よりなんでも先にできるようになるんですね。絵を描くのも、字を書くのも、身長が伸びるのも尊の方が早かった。湊はそれがうらやましいし、悔しい。逆に尊からしたら、自分が一番年下として可愛がられていた期間はすぐ終わって、湊に両親を取られちゃったことに対する劣等感がある。でもお兄ちゃんだからしっかりしなきゃっていう葛藤もあって、2人が絶対に理解し合えない理由でぶつかりあってたんですね。

友情だとそういう感情ではあまり続かないだろうし、家族ならではの愛の形がいいなって思いました。尊と湊が11ヶ月差というタイミングで生まれて、あのタイミングでケンカして、あのタイミングで仲直りしたからこその今の関係値っていう、すべてが必然なところが本当にエモい!ちなみに、今となっては尊が釈迦の境地に達して、湊のことが大好きなブラコン兄になってます(笑)。

あと、尊と湊が抱く複雑な感情を描く時の、アニメの映像がすごく好きで!真っ黒の画面に白いペンでごちゃごちゃって殴り書きしたような絵柄になったりするんですけど、嫉妬とか不満って、一つの感情からは生まれないじゃないですか。いろんな感情をまとめた結果が嫉妬や不満だったりするから、尖った心を表現する時のアニメーションとしてそういう表現が織り込まれていて、こんな表現の仕方があるんだ!と引き込まれました。

たくさんの幸せを感じながら、すくすくと健やかに育ってほしい

末っ子の岳は、本当に仙人!6歳にして達観しすぎていて、隼がオカンっぽい属性だとしたら、岳はオトンっぽいしっかり者感。いつも冷静で落ち着いてるし6歳とは思えない包容力で、とにかく心が広い!尊は湊が大好きだけど、湊は岳が大好きなので、尊が岳に嫉妬して「俺との付き合いの方が長い」とか煽ったりするんですけど、岳は否定をすることもなく「その通りだな。歳の近い2人の絆には、俺などが割り込む隙もない」って受け入れる(笑)。思わず、大人だなぁ~!!と感心してしまいました。でも、そのせいで自己犠牲の面も多そうだなと感じるので、どうかみんなに愛されて、たくさんの幸せを感じながら、すくすくと健やかに育ってほしいです!

一方で、年相応だなと感じる可愛らしい部分も。今度小学校で授業参観があるけど、隼は仕事や家事で忙しいから授業参観に来てほしいなんて言えないと、岳は気を遣って隠そうとしていました。そんな風に悩んでいる様子をたまたま湊が見かけたこともあり、最終的には兄3人が来てくれることになるんです。その時の岳の嬉しそうな顔も、「来てくれたからにはいいところを見せなきゃ!」っていう子どもらしいところも、全てが愛おしかった(泣)。どうかそのあたたかい感情を忘れずに、素直に生きていってほしいと思いました。