東方神起、SUPER JUNIOR、NCT、RIIZE、aespa他、13組が「SMTOWN LIVE 2024」で東京ドームに大集合

2024/02/29 17:00 配信

音楽 レビュー

久々すぎるヒチョルの登場で沸きまくったSUPER JUNIORと NCT WISHのコラボステージ(C)髙村祐介、釘野孝宏

ドームを揺らした、SUPER JUNIOR・ヒチョルの登場


SUPER JUNIORのリョウクがRIIZEのソヒとデュエットした「Little Prince」、少女時代テヨンの「To.X」、アイリーン&スルギの「Monster」と続き、再びNCT WISHが登場。彼らが誕生したオーディション番組「NCT Universe:LASTART」の課題曲だったSUPER JUNIORの「U」を披露し、ファンは大歓喜。1コーラスを終えたところで曲が一瞬止まり、本家SUPER JUNIORが登場。まさに夢のコラボが実現した。

更に特筆すべきなのは、ヒチョルの登場。彼は過去の交通事故の後遺症の為、この数年はSUPER JUNIORの音楽活動に参加していなかったが、今回、リーダーのイトゥクに誘われて急遽参加を決めた。「U」ではおなじみの扇をヒラヒラさせるヒチョルの姿に、ドームが揺れた。比喩ではなく本当にドームが揺れていた。「もうヒチョルが踊る姿は見られないかもしれない…」と思っていたのに、ある意味“奇跡”とも呼べるこの光景に観客は胸を熱くし、涙を流すELF(SUPER JUNIORのファンの名称)も数多く居た。

続くコラボも観客を歓喜させた。「2023 MAMA AWARDS」での東方神起RIIZEの「Rising Sun」のパフォーマンスを、今回再び披露したのだ。ナマでこのステージを見る事ができ、ファンは大興奮だった。

NCT DREAMは、久しぶりの楽曲を披露


興奮が冷めやらぬ中、NCT DREAMのステージへ。NCTのグループカラーのガウンを羽織って登場し、まずは日本デビュー曲の「Best Freiend Ever」を。メンバー同士楽しそうに絡みながら歌う姿に、こちらも笑顔になる。「ワンちゃん、ジェノでーす」「お姫様と王子様、こんばんは。皆さんのウサギちゃんとネコちゃん、ジェミンです」など、個性溢れる自己紹介をして、ファンをキュンキュンさせた後、ガウンを脱ぎ、センターステージに移動しながら久々の披露となる「We Go Up」でさらに盛り上げた。

全員が10代の時に結成したNCT DREAMは、オトナの魅力も備えた20代に。(C)髙村祐介、釘野孝宏


20年目の貫禄を見せつけたSUPER JUNIOR


少女時代テヨンNCT 127のジェヒョンのスイートなコラボや、NCT 127テヨンのソロステージ、今年10周年を迎えるRed Velvetのステージの後、再びSUPER JUNIORが登場し、「Sorry,Sorry」をロックアレンジで披露。「Sorry Sorry Sorry Sorry!」と客席とのコール&レスポンスでヒートアップした後、ステージ後方にヒチョルが登場し、またまた大歓声が。歌の最後に彼が「SUPER JUNIOR―っ!!」と叫び、会場の興奮は頂点に達した。

上がった息が収まらない中、MCゾーンへ。MCに与えられた時間は3分。9人がそれぞれ自分の言いたい事を一斉に話し出し、何を言ってるのか全くわからず、観客は大笑い。そんな散らかりまくったMCも彼らの持ち味だ。そして、今日はキュヒョンに話す権利を与える事になったが、4月に東京と大阪で行われる自分のソロコンサートの宣伝をし始めて、メンバーからブーイング(笑)。それを物ともせず、彼は「まだまだ売り切れてはないだから、お申込みしてください!」と宣伝を続け、ヒチョルに強制退場させられていた(笑)。その隙を狙って、ドンヘとウニョクは2人のユニット“D&E”のコンサートの宣伝を…。トークが止まらない中、3分が経ち、強制的に暗転となって「BONAMANA」のイントロが。慌てて立ち位置につき、カリスマ溢れる姿に一瞬で戻り、20年目の貫禄を見せつけた。

NCT 127テヨンNCT DREAMのジェノ、WayVのヘンドリーとヤンヤン、そして紅1点のaespaのジゼルによるゴリゴリのヒップホップナンバー「ZOO」の後は、TENのソロ曲「Nightwalker」。シースルーのクロップド丈のノースリーブで、女性ダンサーを従えてしなやかに妖艶に踊る姿が美しく、世界観に引きこまれてしまうパフォーマンスだった。

NCT Uは「Baggy Jeans」を披露(C)髙村祐介、釘野孝宏


ワイルドな姿で魅了したNCT 127


これまでの「SMTOWN」のシーンが順番に流れる歴史を感じさせるVTRの後は、各アーティストが次々に1曲ずつ披露。そして再びNCT 127が登場。先程のさわやかなブレザー姿から一転、革のジャケットに濃いメイクでワイルド全開で「2 Baddies」を。さわやかイメージも危険でセクシーな面もどちらもハマる、この振り幅の大きさが彼らの魅力だ。

「ボクたちのコンサート、観た事がありますか?」と尋ねると、ほとんどの観客が「はーい!」と答える。そこで、「Fact Check」の掛け合いを試す事に。「Check the facts,go check that」の彼らの声に合わせて、会場中が同じように叫び、それがしばらく続いた後、「一緒に歌って!」と曲が始まった。単独コンサートさながらの熱狂だ。

ワイルドなセクシーさでドキドキが止まらなかったNCT 127(C)髙村祐介、釘野孝宏


大トリは東方神起


ラストを飾ったのは、東方神起。グループカラーの真紅のジャケットで「Rebel」を披露した後、メインステージからセンターステージに移動し、スタンドのファンも気遣う。そして、ユンホが「『SMTOWN』の主人公は、皆さん」と、超満員の会場に感謝した。ラストソングは、彼らの代表曲の1つでもある「呪文-MIROTIC」。チャンミンが「最後までもっともっと大きな声で叫んでくださいね」と言って、タイトルを告げると、会場から大歓声が起きた。

エンディングは、「SMTOWN」の最後を飾る曲「Hope from KWANGYA」。全員がイベントのTシャツを着て登場し、トロッコで会場を周ったり、ステージの端まで行ってファンサービスをしたり、また、スマホでお互いを撮り合ったり、会場の光景をカメラに収めたり…。グループも先輩後輩も入り乱れて思い思いに楽しむ姿に、ファンも嬉しくなり幸せいっぱいに。“SMファミリー”の絆が感じられる瞬間だった。

48曲ノンストップで、約4時間があっという間。外は厳しい寒さだったが、大いに楽しみ満足して、温かい気持ちで帰路についた。

◆取材・文=鳥居美保

王者の風格で「SMTOWN」を締めくくった東方神起(C)髙村祐介、釘野孝宏