コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、理系女ちゃんさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「先輩は綺麗な人だった」だ。2月28日時点で10万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今回は作者の理系女ちゃんさんに制作の背景を伺った。
物語のストーリー前半は、男性視点からはじまる。
同じ理系大学院に通う先輩を想い、片思いしていた彼。
「先輩は綺麗な人だった」とあるが、先輩を好きになったのは外見だけではなく、彼女の内面にも惹かれていた。
真っすぐで優しく、ネガティブなことを言うと叱ってくれて、実験や勉強で分からないことがあれば親身に教えてくれる先輩。しかし、彼は先輩とは付き合えなかった。
彼曰く「先輩と付き合うのに自分は未熟だった」から。
後半は女性視点で、先輩目線の話。ここで前半の話で受け取った印象がガラッと変わってくる。
先輩から見ると「その後輩はちょっと危なっかしかった」。
LINEがよく来るようになって返事をするほど頻度があがってきてだんだん面倒に思えたり、周りに相談すると「何をしでかすか分からないから」と1人にしないよう守ってくれた。
そこには異なる2人の心理描写が描かれている。
受け取り方が異なったり自分や相手を美化したり、誰しもが起こりうる状況。
そのストーリーが“リアル”すぎて、第三者目線で見ると思わずゾッとしてしまう展開が魅力だ。
ストーリーに引き込まれ、さまざまなことを考えさせられる人も多いだろう。
実際に漫画を読んだ人からは「ちょっとしたホラーなお話」「ゾッとするくらいマジでこれ」「リアルで辛い」「すごく考えさせられる漫画です」「刺さるよね」などの声があがっている。
漫画の作者・理系女ちゃんさんはこの他にも理系に関わる作品を多く描いている。
今回は、理系女ちゃんさんに作品ができあがるまでの話を伺った。
――「先輩は綺麗な人だった」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
大学院の研究室で人間関係のトラブルがあっても組織の性質上それが解消されにくい現状に問題意識をもったためです。
――「先輩は綺麗な人だった」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
2人の心理描写の差異です。この漫画そのものは理系大学院を舞台としていますが、理系大学院に関わる同じようなケースはどこでも起こりうることだと思います。
――今作はSNSで話題となり読者から多くの反響がありましたが特に印象に残っている声などがあればお教えください。
特定のコメントについて言及することは控えさせていただきますが、引用リポストで色んな方が各々の解釈や意見を投稿されているのを読むのが楽しいです。
――理系女ちゃんさんは理系の漫画を多く描かれていますが、最初に描き始めたきっかけはあったのでしょうか?
女性の理系進学の促進などがニュースに度々上がる一方で、理系大学・大学院に進学する人はマイノリティで、世間の理系に対する認識と実態にギャップを感じていました。
そのギャップを埋められたらいいなと思ったのがきっかけです。
――理系女ちゃんの今後の展望や目標をお教えください。
たまにセンシティブなコンテンツを取り扱いつつ、今後も理系に関わる漫画を描いていく予定です。
――最後に理系女ちゃんさんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
個人が趣味で描いているコンテンツに色々な人からコメントをいただいてとてもありがたいです。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)