――戦国時代を描くドラマのどんなところに魅力を感じますか?
携帯電話が出てこないところですかね(笑)。携帯電話が出てこないというだけでも話が膨らみますよね。この時代って車もありませんし。今の時代では考えられない状況なんですけど、実際にそういう時代があって、その世界で生きていた人がいたんだなっていうのを感じられるのが魅力だと思います。「SHOGUN 将軍」は、ストーリーも映像も素晴らしい作品なのでたくさんの方に見ていただけるとうれしいです。
――今回はハリウッド制作のドラマですが、放送中の「Eye Love You」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)や昨年放送された「VIVANT」(2023年、TBS系)などで外国の俳優の方と共演されることも多いですね。
そうなんです。いろんなご縁を頂いて本当にありがたいと思っています。どの作品の撮影現場もすごく楽しいです。
――それぞれ演じる役のキャラも違いますし。
落葉の方と「VIVANT」の薫は全然違うタイプですよね。薫は慈愛に満ちた役でしたから。あ、でも、ある意味、落葉の方も“慈愛”が過ぎる方ではありますが…(笑)。
――最後に按針は日本に漂着して運命が変わりましたが、二階堂さんがこれまでに“運命が変わった”とか“運命的な出会いだった”ということを教えてください。
動物との出会いですね。ご縁があって動物と暮らすことになりまして、今は犬や猫など複数の動物と一緒に生活しています。自分の生活スタイルとか、それまで“正解”だと思っていたことや“当たり前”と思っていたものの見え方がガラッと変わりました。同じ言語を持っていない動物から学ぶことがいっぱいあって、「動物との出会いが私の人生を変えたんだな」ってすごく実感しています。
――言葉が通じないからこそ、お互い分かり合おうとしますしね。
そばにいて、すごく命の力強さを感じて、逆に“人間って本当に弱い生き物なんだな”っていうことを感じたりもします。パンデミックの時も思ったんですけど、人間は不安だから、不安を解消しようともがくんだけど、動物はただそこに静かに存在していて、その“ただ、今を生きている動物”を見て、人間は余計なことを考え過ぎているんじゃないかって。非常に利己的だったり、エゴイズムでできているのが人間なんだなと思えたりして、“動物ってすごいな”って。本当に気付かされることが多いです。
◆取材・文=田中隆信
※西岡徳馬の「徳」は心の上に一本線が入るのが正式表記
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