<春になったら>キャストの演技の魅力をドラマPが明かす 奈緒&木梨憲武の演技に「このドラマはきっといいものになるに違いない」

2024/03/03 12:00 配信

ドラマ インタビュー 独占

期待を持ったキャスティング


――瞳の友人役の深澤辰哉さんと見上愛さんは、現場での様子やお芝居はいかがですか。

友人役の3人は年齢がバラバラですが、本当に仲が良いです。何となく空気感が似ていて「この組み合わせはきっと相性がいいに違いない」と期待を持ってキャスティングさせていただいたのでとてもうれしいですし、見ていて微笑ましいですね。現場で3人揃うとずっとゲラゲラ笑っています。

見上さんは、サバサバした部分もありつつも、しなやかな部分と芯のある部分を兼ね備えている印象があって、奈緒さんと共通する部分があるなと。美奈子が視聴者からこんなに応援されるようなキャラクターになったのは、見上さんが演じてくださったからだと思います。

深澤さんは、普段テレビで拝見しているままの優しいお人柄で、自然体で現場にいてくださいます。初めは緊張していらっしゃいましたが、今はちょっといじられながらも、肩の力抜いてお芝居をしてくださっていて、ご自身の魅力がそのまま岸という役に反映されているのかなと感じます。濱田さんとの2人でのシーンでは、深澤さんは「すごく緊張した」とおっしゃっていましたが、気合を入れて撮影に臨んでいらっしゃる姿が印象的でした。


――ウエディングプランナー役の橋本マナミさん、西垣匠さん、一馬の息子役の石塚陸翔さんはいかがでしょうか。

橋本さんや西垣さんのウエディングプランナーチームの撮影もいつも和やかです。瞳たちに結婚する、しないと散々振り回される役なので大変だと思いますが、振り回されっぱなしだけじゃない一面も出てくるので、最終回まで楽しみにしていただけたらと思います。

陸翔くんは、現場みんなのアイドルです。みんなに可愛がられつつも、お芝居となるとスイッチが入り一流のプロなので、しっかりしていて頼り甲斐がある存在です。アドリブでとっ散らかった現場を、子役の陸翔くんがまとめるという驚くべき場面もありました。

みなさんこのドラマに愛情をもって取り組んでくださり、撮影の合間にはもちろん世間話もするんですけど、どうやったらより良くなるか、豊かになるか、という話し合いをキャスト・スタッフで日常的にしています。みんながそれぞれのキャラクターとドラマ全体のことを考えながらディスカッションできる、すごく恵まれた現場ですね。

物語はいよいよ終盤へ

「春になったら」第8話より(C)カンテレ


――これまで放送された話の中で、特に印象的なシーンはどのシーンでしょうか。

第1話で父親が膵臓(すいぞう)がんだという事実を受け止め、「治療受けてよ」と瞳が涙を流しながら訴えるシーンですね。奈緒さんと木梨さんのお芝居をモニターで見ながら泣いているスタッフも多くいました。私も台本は何回も読んでいますし、リハーサルも見ていましたが、本番で二人が感情ぶつけているのを見てグッとくるものがありました。あのシーンを撮ったことによって、「このドラマはきっといいものになるに違いない」と現場の団結感が一気に高まった気がします。もちろん全部のシーンが大事なんですけど、各話に感情が揺さぶられるキーとなるシーンがそれぞれあり、現場で生まれたで生の感情を撮りこぼさないように、一つ一つ大切に撮影が進んでいっています。

――3月4日(月)には第8話が放送になり、物語も終盤に入っていきます。終盤の見どころや、視聴者に楽しみにしてほしいシーンはありますか。

第8話は雅彦の実演販売の退社式、第9話は「死ぬまでにやりたいことリスト」のタイムカプセルを開ける物語が展開されます。雅彦からすると、一つ一ついろんなことが終わっていってしまいますが、それを悲観的ではなく、父娘で力を合わせ、周りの人たちに助けてもらいながら全うしていく姿は、私たちに勇気を与えてくれます。3月25日は瞳の誕生日でもあり、結婚式を挙げる予定日でもあります。ラストはどうなるのか楽しみにしていただきながら、リアルタイムに物語が進んでいくので、瞳と雅彦の日常を見守っていただきたいです。群像劇なので、周りの人々がどのように椎名親子と関わり、変わっていくかにも注目してご覧いただければ幸いです。

◆取材・文=水沢あすみ