モー娘。に入りたかった過去を告白!吉本新喜劇初の女性座長・酒井藍インタビュー

2017/08/18 12:30 配信

芸能一般 インタビュー

酒井藍(さかい・あい)=1986年9月10日生まれ、奈良県出身。2007年に吉本新喜劇「第3個目 金の卵オーディション」に合格し、吉本新喜劇に入団

今年5月、女性として初の吉本新喜劇座長に就任した酒井藍。先月、大阪・なんばグランド花月で開催された新座長就任公演を無事成功させ、9月30日(土)・10月1日(日)には東京国際フォーラム・ホールCで東京初お披露目公演を控える彼女を直撃。座長としての意気込みや将来の夢を語ってもらった。すると、意外な過去も明らかに…!?

──女性初の座長就任、おめでとうございます。最初に座長に決まったときの感想はいかがでしたか。

「今までの座長さんを見てきているので、私が皆さんのようにできるのか不安もありますし、ポスターの真ん中に載せてもらっても、いまだに実感がないというのが正直なところですね。今でもホンマなんかなっていう感じです」

──ほかの女性団員の皆さんも座長就任を喜んでくれたそうですね。

「末成由美姉さんも『女の子が座長になってくれたのがうれしい』って言ってくれたし、浅香あき恵姉さんや宇都宮まき姉さんなんか『良かったな』言うて、けっこうガッツリ泣いてくれて。私のためにこんなに心から喜んだり、泣いたりしてくれる人がおるんやっていうことが一番うれしかったです。それを見て、私も泣きそうになりました」

──ご自分では、なぜ座長に選ばれたんだと思いますか?

「何でなんでしょう…。誰よりも大きい声でボケられるからですかね(笑)。スベることを恐れて声が小っちゃくなったりすると、お客さんにも伝わってしまうんですよ。だから、これはちょっとスベりそうやなと思っても、めちゃめちゃ大きい声でボケる。そこが良かったんちゃうかなと思います」

──今は座長として、どんな仕事を?

「まずは本番の1カ月くらい前から、作家さんと一緒に台本作りですね。しかも、なんばグランド花月だけじゃなくて、よしもと祇園花月もあるし、地方巡業もありますから、常に台本を作ってる感じです。ベテランさんに対して、私が『ここでこうやってください』なんて言わなあかんのかなと思うと、もうドッキドキですよ。今までの座長さんたちも、私みたいなのでもウケるように、上手く台本を作ってくださってたので。でも、皆さんから『何でもやるからな』『1人で背負わんでええよ』なんて言っていただけて。ありがたいですね」

──吉本新喜劇に入られて、ほぼ10年。そもそも、新喜劇に入ろうと思ったきっかけは?

「保育園に通ってたころにテレビで新喜劇を見て、笑えるところもシリアスなところもあって、でも最後にはまた笑わせてハッピーエンド、っていうのがすごいなと思って、『自分もこの中に入りたい!』と思ったのがきっかけですね。高校を卒業して、警察の事務職をやってたんですけど、その間もずっと新喜劇に入りたいと思ってました」

──ずっと見続けてきた夢だったわけですね。

「そうですね。でも、1回だけその夢がブレたことがあって、中1のときにモーニング娘。に入りたいって思ったんですよ(笑)。後藤真希ちゃんが入った時期で、次にオーディションがあったら受けようと思いつつ、結局受けなかったんですけど、そのときに合格したのが加護亜依ちゃんで。『あー、同じグループにアイちゃんは2人入れんわ』と思って、あきらめかけました。しかも、同じ奈良県出身。これはカブりすぎやわと思ってたら、次のオーディションで合格したんが高橋愛ちゃん! 『アイちゃんの枠、まだ残ってたんかい!?』っていう(笑)。そのときに、モーニング娘。に入るのは完全にあきらめました」

──加護亜衣さんと高橋愛さんのおかげで、ブレていた夢から覚めたわけですね(笑)。

「2人のアイちゃんがいなかったら、私は今ごろモーニング娘。'17で踊ってたはずなんで、新喜劇の座長にはなれませんでしたからね。感謝してます」

──(笑)。今やネットのHOTワードにも挙がる女性座長ですからね。ちなみに今、ネットで「酒井藍」と検索すると、関連ワードとして「やせてた」と出てくるんですが…?

「アハハハ! まぁ、今よりは、ですよ。今がこうなんで、『新喜劇入ったころはやせてた』ってよく言われるんですけど、実際は当時ですでに85kgくらいありましたから。私も一度、ネットで『コレが昔のやせてた酒井藍!』っていう画像を見つけたんですけど、どっからどう見ても、全く別人の写真で(笑)。なんか申し訳ない気持ちになりました」

──10年間やってきて、つらかったことはありますか。

「やっぱりウケなかったときですかね。一時期、ホンマに何をやってもウケなくて、どうしたらええんか分からなくなってしまったことがあるんです。でも、そのときに小籔(千豊)兄さんが『こうしたら、ええんちゃう?』って、具体的なアドバイスをくださって。悩んでいたことも忘れて、『かっこええ!』と思いました。

でも、新喜劇は元々やりたかったことなので、心底“つらい”と思ったことはないですね。警察で働いてたときに、1階の窓口から4階の書類置き場まで何往復もしないといけなかったんですけど、そっちの方がつらかったです(笑)」

──9月30日(土)、10月1日(日)には、東京国際フォーラムで、座長東京初お披露目公演がありますね。

「東京向けに変えることなく、大阪っぽさをそのまんま楽しんでいただきたいなと思ってます。でも、以前も東京公演に出させていただいたことがあるんですけど、東京のお客さんの方が、盛り上がり方がすごいんですよね。大阪のお客さんが『わー!』っていう感じやとしたら、東京のお客さんは『うおーー!』っていう感じ(笑)。とにかく周りの兄さん、姉さんたちが強力ですからね。何も心配することなくやれると思います」

──今後はどんな座長になっていきたいですか。

「私の場合、ほかの座長さんたちと比べたら、後輩たちに近い立場の座長なので、その目線を活かしながら、みんなの良さを引き出していきたいなと思っています。あとは、小籔兄さんがテレビにたくさん出て、新喜劇の良さを全国に広めてくださったみたいに、新喜劇のためになるようなことが何かできたらいいですね。そして、座長として認められるようになったら、個人的な活動も増やしていきたい。将来的には朝ドラのヒロインをやりたいです!」

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