――反町さん演じる藤巻はよく結婚できたなという朴念仁なイメージ。そして、波瑠さん演じる久留米は、ちょっと言動も怪しく、二人とも変人で、現実では生きづらそうなキャラクターですが、登場人物の設定のこだわりについて教えてください。
藤巻も久留米も周りからは変人に見えて、生きづらそうに見えるかもしれないですけど、本人たちは別にそんな不幸だと思ってないと思っていて。それよりも、あの二人以外の周りの人たちはなんか不満を持っていたりだとか、人と比べたりとかして生きているんですけど、藤巻と久留米は周りにどう思われようが、自分は別に幸せに生きてると思ってる。全く違う2種類の人種ともいえる人たちの対比を描きたいなと思っています。
――黒岩さんのお気に入りキャラとかいたら教えてください。
全員(笑)。藤巻先生とかは最初の頃のポンコツぶりから、どんどん上がっていく感じの振り幅が面白くなっていくキャラで、もう連続ドラマならではのキャラクターが変わっていく感じとかはやっぱり面白いなと思います。(佐々木蔵之介演じる)白鳥先生とか、最初はちょっと大きな理想を掲げてやっていて、罪悪感とか持っていたと思うんですけど、そのうちだんだん自分の欲望のためだけにやっていく感じをちゃんとグラデーションで出せていると思います。それぞれのキャラクターがどんどん悪くなっていったりする感じとかが面白いなと思いますね。
――個人的には津田健次郎さん演じる郡司先生がすごく好きなんですけど。黒岩先生の想像を超えたキャラになりましたか?
うん。面白いですよね。津田さんがやるっていうのは分かっていたんで、すごくハードボイルドの男がいいなと思っていて。すごく悪い人なんですよ。悪い人なんですけど、最後どう変わるのかっていうところまで見ていただきたいですね。郡司がどこまで悪くなるんだろうっていうさじ加減は、津田さんにお任せなところがあったんですけど、やっぱり津田さん結構振り切ってきたなっていう感じで(笑)、すごく面白いです。
――特に2話あたりの津田さんの小悪党的な表情とかは印象的でした。
あー。でも、あの頃はまだ抑えてたみたいな感じがしましたけどね。4、5、6話ぐらいからかなりすごい。トリックスターですねあの人は。
――これから事件の核心に向かって物語は突き進んでいきますが、クライマックスに向けての見どころや注目ポイントをお願いします。
一番はやっぱり、犯人は誰なのかっていうのを楽しんでいただけたらっていうのと、久留米と藤巻先生の関係がどうなっていくのかとか、ギフトを巡る争いで最後に勝つのはどういう人で、どうやってこの物語の幕を閉じるのかっていうのを見ていただければいいなと思います。
――SNSなどで真犯人の考察されている方もいますが、そんな視聴者に向けて。
ベストは、半分ぐらいの方が「この人が犯人じゃないかな」って分かった方が、僕は一番いいかなと思ってます。ちょうどいい裏切りのさじ加減はいろいろあると思いますけど、現時点で3割4割の方が、「真犯人は〇〇じゃないかな?」ってたどり着いていてくれればと思いますね。
――もう後戻りできないところまで進んでしまった藤巻ですが、最後に彼に残るものは何でしょう?
うーん…すごく難しくて、言えないことが多いんですけど(笑)、変わらない強さからくるちょっとした自信ですかね。あと信頼できるパートナーと、ちょっとした使命感がやっぱり残るのかなぁ。
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