――娘・爽役の川口春奈さんはいかがでしょうか?
春奈ちゃんは、いつも通りやっているように見えるかもしれないけど、かなり心の置きどころを変えて演じていますね。元から持っているものがそういうものなのかもしれないけど、以前違うドラマで共演した際は、ちょっと攻撃的な役どころを見ていたので。
かといって、大きく役作りを見せているわけじゃないんで、視聴者の皆さんにはなかなか分からないかもしれないですけど、「ああ、こうやって変わって演じていくんだ」っていうのをすごく見せてもらっています。
今回はすごくかわいらしさを意識してると思うんですけど、前の現場ではもうちょっと飛び抜けたところを見ているので(笑)、過酷な運命に翻弄(ほんろう)されていく女性を、何もやっていないようで相当役作りして、ちゃんとピカピカと、かわいらしく演じているので、すごいなと思いました。
――このドラマのテーマでもある「秘密はどこまで許すことができるのか」という点について、もし遠藤さんが大切な人の大きな秘密を知ってしまったとしたらどうされますか?
僕は口が堅いので、きっと誰にも言わないと思います。20年くらい前の話なんですが、知り合いで付き合っていることを周囲に隠していた人がいたんです。その人が鎌倉でデートしている時に、たまたま僕も撮影で鎌倉に来ていて、ばったり会っちゃったんです(笑)。
人目を避けて鎌倉に行ってたはずなんですけど、「よりによってここでか!」っていう。本人はすごく焦ってましたけど、それは2人が結婚するまで誰にも言わなかったです。本人にもその件には触れないようにして(笑)。
――視聴者の皆さんもなかなか真犯人の予想がつかないところですが、ここまで立花を演じられてきた遠藤さんからご覧になって、ズバリ「この人が怪しい!」というキャラクターは誰でしょうか?
全く分からないんですよね。知っているのはプロデューサーと(企画・原案の)秋元康さんと、主演の福士君だけらしいんですけど(笑)。でも、こういう作品は作り手も大変だし、演じる側も「最終的に誰が犯人か」ということだけでなく、自分自身の役もどうなっていくか分からないので、スリリングですよね。
原作がないので、作り手はもっと大変だと思いますけど、みんな頑張って作っているなって感じですね。
なので、演じていく上で苦労しているのはその部分ですよね。「こうやってて大丈夫なのかな?」とか、「ここに何か意味が出てくるのかな?」とか。あまり意味がないものをあるように見せるのも面白いところなんですが、その辺のさじ加減がすごく難しかったです。
逆に、あえて自分にしか分からないように演じられる楽しさもありますね。心の中でどう思っていても勝手でしょ?(笑) 視聴者は怪しく見えても、まったく違う思いを醸し出すこともできるから。見る人が見たら「あれ? この人こう思っているんじゃない?」とか、そう取られるのも面白いですし。
――最後に、終盤に向けての見どころを含めて、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします!
やっている本人たちも誰が犯人なのか分からないまま、台本を読んで、ハラハラしながら演じているので、視聴者の皆さんと同じように楽しんでいる段階です。最後の最後まで、どういう展開になるのか。
このドラマはただでは終わらないと思うので、ぜひ楽しんで、最後まで見届けてください。
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