森山の第2話(全編の第5話)は、「タイランド・ビエンナーレ&アカ族 in チェンライ」。バンコクからタイ最北端の地・チェンライに向かった森山の目的は、2年に1度都市を変えて行われる芸術祭“タイランド・ビエンナーレ”。世界中のアーティスト60名の作品がチェンライ市内全域に展示されているという。
レンタカーで移動し、早速メイン会場であるチェンライ国際美術館へ。作品一覧を見て、森山が一番見たいのは映画監督でアーティストのアピチャッポン・ウィーラセタクンの作品だと話していると、アートディーラーのオットが話しかけてきた。
先日タムといた水上マーケットにいたと話すオットは、森山がタイで生み出す作品を買いたいと話す。さらにアピチャッポンと連絡が取れたから一緒に行こうと話すオットに、森山は「全然一緒についていっていい気がしない」といいながらも、オットと行動を共にする。
アピチャッポンの作品を見た森山は、ついに本人に会え作品の感想を熱く伝えた。「貴重な感想」「最初の観客だ」といわれた森山が、アピチャッポンと話している姿は本当にうれしそうだ。あんまり自分が誰かのファンだと感じないという森山だったが、「アピチャッポンのファンだっただな」と改めて感じたと語る。
オットと別れ様々な場所で作品に魅了される中、森山が圧倒されたのはタイ北部の国境周辺に住む山岳民族・アカ族出身のアーティスト、ブスイ・アジョウの作品。「アカ族の文化を絶やさないために作品を作っている」「軍事政権に迫害された歴史をアートで伝えたい」というブスイの話に思いをよせる。
森山は「本質的にアートが持つ可能性を僕は諦めてない」と語り、アカ族が住む村に向かった。アカ族の集落・フアイキーレックガオ村に着いた森山は、民族衣装の刺繍をしていた女性たちに村を案内してもらう。普段は米や野菜、鳥を育てて、自給自足をしているという村人たちにおもてなししてもらう森山はとても感慨深そうだ。
取材を終えバンコクに戻った森山は、夜景が美しいレストランでスタッフたちと打ち上げ。楽しげなスタッフの中で、ひとりで考え込んでいた森山は「もう少しタイを回りたい」と、日本に帰るフライトをキャンセルしたいといいだした。
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