コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、渡邉ポポさんが描く『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』より第23話『初めての池袋』をピックアップ。
2024年1月27日にX(旧Twitter)で『埼玉と池袋をつなぐ夢の鉄道湘南新宿ライン』というタイトルにて投稿したところ、7,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、渡邉ポポさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
この漫画は、埼玉県行田市に住む女子高生3人組が湘南新宿ラインに乗って池袋にお出掛けするお話。初池袋を前にやや緊張気味の3人だが、まず湘南新宿ラインのすごさに驚きの連続だ。
まず、行田から池袋まで直通でアクセスできる。さらには、新宿や渋谷、横浜までも1本で行けてしまう便利な電車なのだ。そして車内にはトイレも用意されている。座席はボックスシートもあり、3人は“新幹線クラスの快適さ”だと喜んだ。
そして、ワクワクしているうちに池袋に到着。いよいよ池袋を楽しむところまで来たが、地下の改札を出てから一向に地上へ辿り着けない。まるで迷路のような地下を迷いながら進む3人は「これが東京か…」と悟るのだった。そして、しばらく歩き回った末に、やっと地上に出ることができた。
地上に出られたのも束の間…「池袋って何をしたらいいの?」と、早くも立ち止まる女子高生たち。しばらくして、“自由に好きなところを見ればいい”という結論に落ち着いた3人は、まずは「一度食べてみたかった」という“がっつり系ラーメン屋さん”に入って腹ごしらえから始めるのだった。
今回の話が収録されている『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』は、ご当地ネタが盛り込まれながら埼玉県民の女子高生たちが青春を謳歌する作品だ。ほのぼのとしたコメディ漫画が好きな人はぜひチェックしてほしい。
――『埼玉と池袋をつなぐ夢の鉄道湘南新宿ライン』を創作したきっかけや理由などをお教えください。
月刊コミックバンチにて連載していた『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』の中の一つの話として描いたのがこちらになります。
なにか埼玉県民にとって象徴的エピソードはないかと考え「埼玉県民はなにかって言うと池袋にいく!」という埼玉県民の習性?に目をつけました。
主人公たちが住む行田市から池袋に行くには湘南新宿ラインが一番手軽で、しかも直通なので「意外と池袋まで一本で行ける」というところを面白く描ければと思って作りました。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフを理由と共にお教えください。
一番は「荒川を越えるシーン」ですね。
湘南新宿ライン(高崎線もですか)は駅と駅の間隔が地味に長いので、ぼんやり窓から景色を眺めていたりすることがありますが、そうして過ごしていていざ荒川を越えると「よし東京に入った!池袋ももうすぐ!」という高揚した感じになります。
逆に帰路で荒川を越えると「埼玉に帰ってきた」という感覚になります。これはこれでなんか結構落ち着く感じ!
荒川は埼玉県民にそういった2つの感情を与えてくれる愛すべき川なのです。
――今回の作品は埼玉県から東京都へ行くお話でしたが、これから埼玉へ遊びに来る人へ伝えたい埼玉の魅力やおすすめスポットがありましたらお教えください。
東京から埼玉県にわざわざ行ってすごく感動するスポットがあるか?というとなかなか難しいですが、やはり作品の舞台になっている行田市にある「さきたま古墳群」には一度足を運んでいただきたいですね。
古墳群を見れば、古墳時代に行田周辺がいかに栄えていたかという事実に触れることもできますし、出土した数々の国宝にも出会えます。
いわゆる京都や奈良のようなわかりやすい観光地とは違うかもしれませんが、ちょっとした知識や想像力を持っていれば、行田の古代ロマンに触れられると思います。
――X(旧Twitter)投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響をどのように感じていらっしゃいますか。
色々な感想をいただけるのは本当に嬉しいですね。
みなさな湘南新宿ラインの経験や、学生時代の池袋の思い出を語ってくださるので、自分の経験と一致していたりすると、嬉しいですし、描いてよかったと思いますね。
――作品が収録されている『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』の概要や見どころなどをお教えください。
『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』は埼玉県の行田市を舞台にした漫画で、3人の女子高生たちが埼玉の自虐をしながら、埼玉を全力で楽しむ漫画です。
埼玉県民であれば、見たことのある景色や埼玉あるあるを感じてもらえると思いますし、埼玉県民以外の方であれば、埼玉の地味だけど愛おしい部分に触れることで興味を持っていただけるのではないかと思っています。
そして、一番はキャラです。3人のキャラを好きになってもらえたら一番嬉しいです。
――最後に、読者やファンの方へメッセージをお願いします。
この作品を通して、埼玉県の隠れた魅力を発見していただけたら嬉しいです!
そして、気が向いたら埼玉を散策してみてください。
特になにもないですが、ちょっとだけいいことがあるかも!
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