そして俳優ガガの名を絶対的なものにしたのが2018年公開の映画「アリー/ スター誕生」。ブラッドリー・クーパーにとっての監督デビュー作であり、ガガの映画初主演作である本作は1937年の「スタア誕生」を原作にした音楽映画。
歌手を夢見るアリーを演じたガガだが、役に愛着が湧きすぎてしまったそう。役から抜け切るために撮影が終わった夜に髪の毛をブロンドに染めたのだとか。それほどまでに役と一体化して観客を感動させた彼女はアカデミー歌曲賞を受賞し、主演女優賞にもノミネート。女優として快挙を成し遂げる。
スターならではのオーラで世界中の視線を引き付けてやまないガガ。2021年公開の映画「ハウス・オブ・グッチ」でも実在したグッチ家の嫁パトリツィア・レッジャーニを演じ主役を務め、賞レースを席巻する。「監督とあれほどまでに素晴らしい経験をしたことはこれまでにない。彼はアーティストを愛している」とリドリー・スコット監督との仕事を大いに楽しんだそう。
自身もイタリアの血筋を引いている彼女だが、役作りは余念なく徹底的に行いたかったようで、イタリア訛りの英語を習得するために6カ月半ほど特訓したほか、撮影前に講師をつけて演技の練習を半年以上したり、脚本を100回以上読み直したりしたという。
パトリツィアの独特なアクセントを自然と話せるようになるまでは何カ月もかかったというガガ。それでも彼女を“演じる”のではなく彼女に“なる”ためには譲れないポイントだったそう。何度も繰り返して心から放てるようになる過程は「歌みたいなもの」と話しており、歌手として磨き上げた表現力が俳優としての演技力にも活かされているようだ。
「私は学ぶ者として死ぬと思う」と話す通り、常に学び続けているガガ。ホアキン・フェニックスと共演した「ジョーカー」続編「Joker: Folie a deux(原題)」の公開も控えている。震災の復興支援を積極的に行ったり、日本のファンへの愛を度々発信するなど親日家としても知られるガガの久しぶりの来日にも期待が高まる。歌手としてだけではなく、俳優としても進化し続けるガガから目が離せない。
◆文=KanaKo
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