「世界が惚れた!」二階堂ふみ“落葉の方”、アンナ・サワイ“鞠子”…卓越したオーラを放つ強く儚い女性たち<SHOGUN 将軍>

2024/03/30 11:10 配信

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向里祐香演じる遊女・菊(C)2024 Disney and its related entities Courtesy of FX Networks

当代きっての人気遊女・菊


第6話では全国にその名を轟かせる遊女・菊(向里祐香)に注目が集まった。もともと藪重や央海ら“上客”を複数抱える超売れっ子の遊女だったが、大地震で虎永の命を救った按針に与えられた“褒美”として按針にあてがわれた。持ち前の美貌や体を重ねる行為のみならず、待合茶屋での「お酌」の美しさ、思わずゾクゾクさせられるなまめかしい言葉使い、妖艶な立ち居振る舞いには、按針の通訳として茶屋に同席した鞠子も冷静でいられなくなるほど。当代きっての人気遊女の看板に偽りなしを知らしめるには十分のシーンだった。

演じる向里のSNSにも「Amazing!!」「サワイさんとの演技も映像も素晴らしかった」「素晴らしい演技でした」「優雅」などと、こちらも特に海外からの賛辞が多く寄せられている。

“ラスボス”感たっぷり…!落葉の方の類いまれなオーラ


そして女性キャラクターで忘れてはいけないのが、“ラスボス”感たっぷりに第5話から本格的に登場してきた落葉の方だろう。“淀君”にインスパイアされたキャラクターである落葉の方は、亡き太閤の側室であり、唯一“世継ぎを産んだ人物”として大きな影響力を持っている女性。

2023年に放送された「どうする家康」(NHK総合ほか)では、登場シーンから強烈で、それこそラスボス的な扱いをされた淀君は、北川景子の怪演によって“悪女”の印象も強かったが、二階堂演じる落葉の方はまたひと味違うミステリアスな怖さを持っている。一見とてもしとやかにゆったりと話しているのだが、その裏には当たったら相手を粉々に吹き飛ばす大砲のような破壊力を内包しているようで、まともに対峙(たいじ)したら大老の石堂(平岳大)ならずとも圧倒されるようなオーラを感じる。

それは太閤の子をなすため、大蓉院(AKO)に苦い薬草で酔わされ、“口にできぬようなこと”を強いられた壮絶な過去を経て、きっちり“世継ぎの母”という地位を手に入れたからこそ持つ強さなのか。第5話、6話とも出演シーンは特別多かったわけではないものの、一気に話の主役に躍り出る存在感を見せ、「今週も落葉の方の怪演ですべて吹っ飛んだ」「落葉の方のラスボス感がたまらない!」「全部持っていく落葉の方」「落葉の方が怖すぎる」といった声が上がっていた。

折り返しを過ぎ、後半戦に入った「SHOGUN 将軍」。虎永に対する強い憎悪の念を持つ落葉の方は、今後ますます出演シーンも増え、強烈なオーラで視聴者を圧倒してくれそうだし、彼女以外の戦国時代を生きた儚く強い女性たちの活躍ぶりにも期待は高まるばかり。もしタイムパラドックス的に許されるのであれば、強引にバスに乗り込んでタイムスリップをしてでも先のストーリーを早く見たいものだ。

次回第7話は、4月2日(火)に配信される。

◆文=月島勝利(STABLENT LLC)

「SHOGUN 将軍」ディズニープラスの「スター」で独占配信中(C)2024 Disney and its related entities Courtesy of FX Networks