トム・ホランド主演のMCUシリーズは「スパイダーマン:ホームカミング」(2017年)、「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(2019年)、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」(2021年)の3部作。これらはMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の作品ということで、スパイダーマンが主人公の同3作の他に、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(2016年)、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(2018年)、「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)にも登場。アイアンマンに憧れ、アベンジャーズになりたいと願う15歳の高校生ピーターが、いろんな壁にぶつかりながらも真のスーパーヒーローになるために成長して行く姿が描かれている。
ピーターが憧れるヒロインとして、ローラ・ハリアーが演じる“リズ”がいた。高校学力コンテストのまとめ役をしている“お姉さん”的存在。話題となっているスパイダーマンにも憧れているが、その正体がピーターということは知らない。そのリズとは別に、ヒロイン的存在になっていくのがミシェル・ジョーンズ、そう”MJ“だ。学力コンテストチームのメンバーだが、人付き合いが苦手な感じで、クールというか謎多き女性でもある。
演じているのはゼンデイヤ。2010年にコメディードラマ「シェキラ!」に出演し、2011年には音楽活動もスタートさせた。最近では「DUNE/デューン 砂の惑星」シリーズのヒロイン・チャニ役でも知られており、幅広い才能を持ち合わせているが、ブレイクしたのは「スパイダーマン」シリーズだろう。2作目の「ファー・フロム・ホーム」からヒロインの座に落ち着き、ピーターも彼女の存在がより気になるようになり、思いを告白するシーンも。
ピーターが彼女のことを気になっていたのと同じように、実は彼女もピーターのことが気になっていた。観察し過ぎてピーターがスパイダーマンだと気付くほどよく見ていた。ロマンティックなシーンは「ファー・フロム・ホーム」での、傷ついたピーターに駆け寄ったミシェルが話をしている途中でいきなりキスをするところ。人と仲良くすることが苦手で、不器用なミシェルらしさが感じられた。キスの後、少しぎこちない感じがするが、それも初々しい。
それぞれのシリーズのヒロインは違った魅力があり、タイプも違う。どんな人を愛し、どんな人に愛されるか。それが見えてくることで、ピーターの魅力、そしてヒロインの魅力もより際立ってくる。ムービープラスでの放送では、そういう部分にも注目して見てもらいたい。
◆文=田中隆信
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