祝“還暦”ブラッド・ピットの軌跡 セクシー男から殺し屋まで…どんな役もモノにしてきた希代のハリウッドスター

2024/05/11 07:30 配信

ドラマ 映画 コラム

56歳にして悲願のオスカー俳優に


●50代:「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」「ブレット・トレイン」

近年ではレオナルド・ディカプリオと初共演したことでも注目されたクエンティン・タランティーノ監督作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019年)も話題に。同作では1969年のハリウッドを舞台に、ディカプリオ演じる俳優リック・ダルトンの親友でスタントマンのクリフ・ブースを演じた。劇中では衰えを知らない若々しさとムキムキに鍛え上げたシックスパックを披露し、我が道を突き進む勇ましい姿で見る者を虜にした。

本作で悲願のオスカー俳優の仲間入りを果たしたことも注目を集めた。これまでもアカデミー賞にノミネートはされてきたものの受賞には至らなかったが、助演男優賞を受賞し、舞台上で喜びのスピーチをしたことも印象深い。

また、いくつになっても貪欲にキャリアを築き続ける彼は伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」が原作のバトルアクション「ブレット・トレイン」(2022年)では、“世界一運の悪い”殺し屋のレディバグに扮し、東京発・京都行きの超高速列車の中でスピード感溢れるアクションで、襲いかかる殺し屋たちを次々と倒す強者ぶりを好演。舞台となる日本の新幹線がサイバーパンクのような世界観で描かれている部分もハリウッド感満載で面白いので、そんな舞台でバトルを繰り広げるところにも注目したい。

俳優生活約37年、ワルい男、色男、カリスマ、おちゃめ、シリアス…どんな作品にも真摯に向き合い、抜群の演技力と持ち前のセンスで“七変化”して世界を魅了し続ける彼を存分に堪能できる名作映画を楽しんでみては。

なお、ムービープラスでは「特集:ブラッド・ピット」と題し、不運な殺し屋をポップに演じた「ブレット・トレイン」や、ディカプリオ演じる俳優のスタントマン役「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」、非合法賭けボクシングで賞金稼ぎするパイキーの妙演が光る「スナッチ」、アツい信念で貧乏球団を変えたマネージャーを演じた「マネーボール」に加え、伝説の登山家に扮した「セブン・イヤーズ・イン・チベット」、快活な好青年の一面を持つ若きテロリストを演じた「デビル」、そして愛に素直に生きられない青年の哀しい愛の奇跡を描いた「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い」が放送される予定だ。

◆文=suzuki

「セブン・イヤーズ・イン・チベット」より(C) 1997 Mandalay Entertainment. All Rights Reserved.