敵対するような立場にいる2人は衝突しながらもどうしようもなく惹かれ合っていく。彼らが視線を絡ませながら駆け引きする様子は甘くて危険な香りがいっぱい。寸止めキスには彼らよりもこちらのほうが悶えてしまうほど。ティンがチャーンにギターで弾き語ってラブソングを歌うシーンや、おそろいのTシャツを着て笑い合うかわいい姿も見ることができる。息詰まる場面が多い本ドラマだが、ほっこりとした気分を味わえるシーンも用意されている。
さらに、ラブストーリーにはサブカップルが付き物で、本ドラマにもチャーンとティンだけでなく、もう1組のカップルが。事件の犯人とされながらも政治家の父・タッテープの権力によって罪を逃れるタンタイと、彼のボディガードであるメティーのカップルだ。See演じるタンタイはなに不自由ない生活を送っているように見えるが、実はタッテープの抑圧的な支配に怯え、孤独を抱えながら生きている。そんなしんどい状況にいるタンタイの良き理解者として寄り添っているのがPearl演じるメティーだ。包容力たっぷりのメティーが優しい目でタンタイを見つめている姿を見るだけで、こちらもとろけそうになってくる。タンタイのほうもメティーにだけ心を開き、甘えている姿は庇護欲を掻き立てられる。
萌えどころの違う2組のカップルの愛を提示しながら、真相究明のストーリーが吸引力を持続しつつ展開していく。勧善懲悪な面白さもあり、手に汗握ること間違いない。BLの醍醐味もサスペンスの持ち味も兼ね備えた「Laws of Attraction」、5月12日(日)からの「女性チャンネル♪LaLa TV」での放送をぜひチェックして欲しい。
また、やっぱり王道のラブコメディーも見たい方は「女性チャンネル♪LaLa TV」で6月13日(木)朝10:00から再放送される「Be My Favorite」も注目だ。こちらはファンタジー要素もあって気軽に見たい気分のときにおすすめ。大学生時代、同級生のプレーマイに密かに思いを寄せていたが、人気者でイケメンのピーセーン（ Gawin／ ガウィン・キャスキー）に邪魔されてしまったガウィ（Krist／クリス・ピーラワット）。12年後、相変わらず冴えないガウィはプレーマイを思い続けているが、彼女はピーセーンとの結婚式を目前に控えていた。そんなとき、謎のおじさんに修理してもらったオルゴールの不思議な力でガウィは大学時代へとタイムスリップ！ 今度こそ恋を実らせようと奔走するガウィだったが、現在へ戻るとなぜかプレーマイではなくピーセーンと親密な関係になっていて……。ガウィはついつい応援したくなってしまうキャラだし、ピーセーンも嫌味な奴かと思いきや実は真面目で良い人で好感度が高い。2人の距離が縮まっていく様子にキュンキュンと胸がときめくことだろう。
本格的サスペンスラブストーリーとなる「Laws of Attraction」も、ファンタジックなラブコメディー「Be My Favorite」も、趣向はまったく違うとは言え、誰が見てもわかりやすいウェルメイドなタイドラマだ。これまでにタイドラマを見たことがある方も初めて見るという方もじっくりと堪能して欲しい。
◆構成・文＝牧島史佳
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