市原隼人“甘利田”の近距離シーンは「時代の象徴」 体感した大原優乃&田澤泰粋は「うれしい」<おいしい給食>

2024/05/12 12:00 配信

映画 インタビュー

市原隼人「一緒に過ごさせていただいたことは、僕の財産」


――ドラマから映画とシリーズが続いていく中で甘利田先生と愛先生、甘利田先生と粒来君の関係にも変化が起きました。皆さんは、お互いの印象に変化はありましたか?

市原:優乃ちゃんにはまだ、多くの方々に知ってもらえてない面がたくさんあるのではないかと思いました。自分の撮影シーンが終わってからも「もう少し作品を見させてください」「勉強させてください」って仰って撮影現場に残られていたんです。こんなに真摯(しんし)に目の前の作品と向き合っている方は僕は初めてだったので、本当にすてきな方だなと思いました。

同時に、現場で技術スタッフや制作スタッフ、生徒たちや全ての共演者、どんな方に対しても分け隔てなく変わらない愛情で接していて、みんなから愛される方だったんです。いつどんな時も笑い声ですぐどこにいるか分かる(笑)。そんな天真らんまんな笑顔が僕はすごく大好きで、その笑顔に救われた方たちが今回の現場にはたくさんいたと思います。大原優乃にしかできないことがたくさんあって、僕も胸を借りてましたし、だからこそ引っ張っていけた部分もあります。すごく敏感で繊細な感情を持っている方で、ちょっとした芝居のズレも感じていただけて。一緒にお芝居をさせていただいて安心感を持たせてくれる。それはずっと変わらなかったです。

泰粋は初対面の時、その年齢ならではの緊張感を持っていて、もう僕にはできないお芝居をたくさん持っているのだろうと。僕は何をしても勝てないと思ってしまうほどでした。周りにも流されず、誰かに言われて何かをやらされるのではなく、つねに前のめりで、自分のやらなければならないことを模索して、やるべきことをしっかりやる。すごく真面目で純粋なんです。そんな姿を見て、すごく奮い立たせられました。この二カ月、青春の大事な期間を一緒に過ごさせていただいたことは、僕の財産です。

あと、食べることが本当に大好きで、撮影が終わってからも食べてる姿を見ると、その人間臭い姿にもほれちゃいました。変に作ることなく、リラックスしている姿を見ると、もっと楽しんでほしい! もっと楽しんでほしい!って。本当は仕事なんかしなくていい14歳が、どうやったら現場をもっと楽しんでくれるんだろうということをずっと考えながら、現場に来たくなるような現場を作りたいと奮闘していました。

大原:愛先生は甘利田先生に対していろんな気持ちの変化があったんですけど、私としては市原さんに対しての変化はないんです。現場に入ってすぐの頃から今も市原さんの姿は変わらずで、カチンコがなる直前まで役と向き合い続けてらっしゃって…こんな役者になりたいなって思うような姿をたくさん見せていただいて、財産だなって思っています。撮影が終わってもう1年くらい経っているんですが、この1年間もご一緒させてもらった時間を思い返して、奮い立たせてもらう瞬間がたくさんあったので、これからもずっと救われるんだろうなって思っています。

田澤:(かみ締めるように)市原さんは、ずっとかっこいいです!

市原:いやいやいやいやいや!

大原:(笑)。

田澤:とにかくかっこよくて、優しくて…市原さんが役に入る瞬間は、心の切り替えが必要だなって僕までもが思う場面が何度もありました。あと、ずっと役のためにできることをされていて、映画の撮影の休憩中にも筋トレをしていたり、そういうところもすごいなって思ってました。