コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、たけみつさんが描く『〇〇年後に石化が解ける話』をピックアップ。
2024年4月24日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、3.6万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、たけみつさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
同じ村で育ち、幼い頃からずっと一緒だったアオとクロ。この日も一緒に森で過ごしていると、急に空が“カッ”と光った。只事ではないと感じた二人は急いで村へ戻ると、村人がみんな石になってしまっていた。どうやら魔物によって“石化の呪い”をかけられたようだ。さっきの光は呪いによるものだった。
そして、村にはまだその魔物が残っていた。村を歩く二人を見つけた魔物は、先ほどと同じように呪いの光を発動させる。アオは咄嗟に体を覆いかぶせてクロを光から守った。すると、見る見るうちにアオは石になっていく。怖い気持ちでいっぱいの中、泣きながら「僕のせいだ」と言うクロを安心させるため、アオは笑顔を作って「気にしたらダメ」と言いながら動かなくなった。
アオは石化した後もかろうじて意識を保っていた。果たして何年経ったのか…心が壊れそうだったけれど、クロとの温かな記憶を思い出して何とか堪えられていたようだ。でもいつか、クロが私のことを忘れてしまったら寂しいな…そう思った瞬間――。
アオは目を覚ました。男性に抱えられ、どうやら石化が解けたようだ。クロのことが気がかりだったアオは、落ち着いてから男性に状況を尋ねた。現在は、アオが石化してから20年経っているとのことだった。そして、男性が続けて話す。
「昔から、鈍いよなぁ――アオ姉は」
石化を解いてくれた男性こそが、あの“クロ”だったのだ。20年もの間、アオを救うため研究に明け暮れ、今日、石化の解呪に成功したのだ。石化の解呪は歴史的にも大きな出来事だったが、アオは20年経って大人の男性になったクロの姿に、ただただ戸惑うのであった。
20年間ずっと一途にアオを思い、呪いを解いたクロに対して読者からは「クロ君頑張ったなぁ…」「純愛だなぁ」などの声が寄せられた。作者のX(旧Twitter)では続きが投稿されているため、気になる人はぜひチェックしてほしい。
――『〇〇年後に石化が解ける話』を創作したきっかけや理由などをお教えください。
自分が漫画の話を考えるとき、ヒロインの主人公への感情をできるだけ重いものにしたいなって思うんですよね。それを考えたとき、何年も辛い目にあって、それを救ってくれたら
それだけ大きな感情になるだろうなーって。そうすると、石化とかどうだろうかと。そこからはスルスル話が繋がっていきました。
――X(旧Twitter)の投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響をどのように感じていらっしゃいますか。
今回、ページ数もそれなりにあって、自分が1話辺りで描いた話としては1番長くなったんですよね。苦労した分、面白いと言って下さるのはやはり嬉しいです。
――アオは無事、“石化の解呪”に成功して元の姿に戻りました。その後、2人の故郷である村の人達も救われていくのでしょうか?
村の人たちの様子については、これから話に盛り込んでいこうかと思います。ただ、話の中心はあくまで二人なので、そこからずれていかないようにとは考えています。
――アオとクロのやりとりが微笑ましい本作ですが、石化前はアオが年上でしたが、石化が解けたあとはクロが年上になりました。たけみつさんが漫画を創作する際に「女性が年上、男性が年下」か「女性が年下、男性が年上」どちらの組み合わせが好きですか?
これは完全に僕の好みなのですが「女性が年下、男性が年上」の方が断然好きです。短編も含めたら結構な数のラブコメ描いてきたと思いますが、女性側が年上の作品って一つか二つぐらいじゃないかなぁ…。
――X(旧Twitter)では続きのお話が複数回更新されています。続編を望む読者からのコメントもたくさんあった本作でしたが、今後も続きを楽しめると期待してよいのでしょうか?これからのお話の見どころなどをお聞かせください。
今回の話に関してはもう結末まで考えているので、そこまでは描きたいと思っています。結構シリアスな設定なのですが、あまり暗い話になりすぎないようにとは考えているので、気楽に楽しんでいただけると幸いです。
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