吉川晃司&布袋寅泰、13年ぶりユニット“COMPLEX”で再びステージへ「一心同体となって被災地にエールを送りましょう」

2024/05/17 16:04 配信

音楽

吉川晃司&布袋寅泰ユニット“COMPLEX”、要クレジット(C)外山繁

吉川晃司布袋寅泰によるユニット“COMPLEX”が、5月15日・16日に東京ドームで13年ぶりとなるチャリティーライブを開催し、約10万人の観客を動員した。

「日本一心」の旗を掲げ2日間の東京ドーム公演を開催


本公演は1月1日に起こった「令和6年能登半島地震」の復興支援を目的としたもので、「日本一心」の旗を掲げて行われた。公演の利益の全ては被災地の復旧、復興のために寄付される。COMPLEXは2011年7月30日、31日にも「日本一心」の旗を掲げて、東日本大震災の復興支援のための公演を開催していた。

スクリーンには「20240515-16」という日付の数字が浮かび上がり過去のライブ映像が流れ、2011年の東京ドームで吉川と布袋が握手する場面も映し出された。幕開けの曲は13年前と同じ「BE MY BABY」で始まった。5万人によるハンドクラップの中、吉川が上手から、布袋が下手から登場し、歩み寄って握手。13年前の歴史的な場面を再現するような始まり方で1曲目から会場内が熱気に包まれた。

布袋はステップを踏みつつの演奏。エンディングでは吉川がシンバルキックを試みるも空振り。側転しながらのシンバルキックに変更して成功すると、どよめきと歓声が起こった。「COMPLEX日本一心へようこそ。大自然の前ではオレたちなんてちっぽけな人間だが、こうして集って力を束ねれば、奇跡だって起こせると信じています。ともに能登へエールを。ぶちかまそう!」と吉川が話し客席もこぶしを掲げた。

「PRETTY DOLL」では躍動感あふれる歌と演奏によって客席が激しく揺れた。「CRASH COMPLEXION」ではバンドならではの変幻自在の歌と演奏を展開。メンバーは湊雅史(D)、スティーヴエトウ(Per)、井上富雄(B)、奥野真哉(Key)、岸利至(Programming)の5人。吉川と布袋が背中合わせでギターを弾いたり、向き合ってギターの掛け合いを繰り広げたりすると、観客も一緒に熱狂。

布袋は「ハロー、東京ドーム!今日は能登半島を始めとする被災地への復興支援に賛同してくれた約5万人の同志達が、全国から集まってくれました。日本一心。今日は心も体も一つになって、一心同体となって、被災地にエールを送りましょう」とMCをしながら会場を盛り上げた。

さらに「2人のAnother Twilight」「MODERN VISION」「DRAGON CRIME」など、バラエティーに富んだナンバーを披露。ライブ後半では「PROPAGANDA」「IMAGINE HEROES」などをたたみかけて披露し、「GOOD SAVAGE」では吉川と布袋のギターバトルが実現。

本編の最後は「MAJESTIC BABY」だ。「お前と一緒なら」というフレーズでは、コール&レスポンスが起こり、「お前と一緒にエールを!」と吉川がシャウトすると、賛同の意を表明する雄叫びが起こった。

「場内には濃密な一体感」観客と生み出す2時間30分


アンコール1曲目には「1990」が演奏された。観客も「ラララ」と歌いだし、温かな空間が出現。アンコール時のMCでは、「あの頃20代だった吉川は58歳、オレは62歳だぜ。でも年を重ねても、心はどこまでも走れるんだぜってことをみんなに伝えられたんじゃないかと思います」と布袋が述べると、「CLOCKWORK RUNNERS」を演奏。

最後の曲は「AFTER THE RAIN 」。観客がスマホのライトを灯して揺らす光景は、夜空にまたたく星のように輝いた。アンコールも含めて、24曲、2時間30分。会場内には濃密な一体感が生まれていた。

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