<猿の惑星/キングダム>主人公・ノアが“猿なのに共感性抜群”と話題 秘訣は「繊細な演技」と「徹底したキャラクター分析」

2024/05/17 18:00 配信

映画

「猿の惑星/キングダム」主人公・ノアが“猿なのに共感性抜群”と話題(C)2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

猿の惑星」(1968年)の“完全新作”として描かれる「猿の惑星/キングダム」(原題:Kingdom of the Planet of the Apes)が5月10日より公開中。鑑賞者の間では、主人公の若き猿・ノアが“猿なのに共感性抜群”と話題になっているが、その秘訣は主演オーウェン・ティーグの繊細な演技と、その演技をCGで猿の表情に落とし込むリード・フェイシャル・アニメーターとして本作に参加した日本人スタッフ・ヤブヒロユキ氏による徹底したキャラクター分析にあった。

“猿なのに共感性抜群”と話題のノア


鑑賞者の間で話題になっているノアは、冷酷な独裁者のプロキシマス・シーザーによって大切な家族と故郷を奪われてしまった若き猿。仲間を助けるために旅に出た際、ある重大な秘密を握った人間の女性・ノヴァと遭遇する。

これまで人間を野生動物の一種としか思っていなかったノアだが、時間をともにすることで人間の本当の姿、そしてかつて人間と猿が共存していた時代があったことを知り、今まさに誕生しようとしている猿の帝国を食い止めるべく“新たな自分”を発見しながら立ち向かっていく。

すでに鑑賞した人の中では「ノアの心情の変化と知能の上がっていく過程にグッときた!」「ノアが世界の広さと本当の強さを知って成長する壮大な物語の序章って感じで面白かった」「主人公ノアの成長譚として彼を応援したくなるし、人間との関係性も緊張感あって良い」など彼のリアルな心情に注目が集まっている。

“猿”であるノアに共感性を生んだ秘訣


オーウェンは「直感・責任感・信仰心など、そのキャラクターの何が原動力になっているのかを感じ取ることで、呼吸の仕方までもが変わってくるのです」と、単に猿っぽい動きをするのではなく、彼の心が何によって動かされているのかを意識したと告白した。

そしてその演技をCGで猿の表情に落とし込む作業に参加したWETA所属のヤブ氏は「ノア役のオーウェン・ティーグは、難しい演技をきっちりこなせる役者さんだなと思っています。涙を流すシーンでも逃げるシーンでも、どんな場面でもノアとして統一感ある表情を作れる役者さんなんです」と緻密な演技を絶賛。

そして「キャラクターの心を理解する努力をしました。ノアが涙を浮かべるショットでは、固く閉じる口の力の入れ方から悲しみをこらえようとする度合いの変化を見つけたり、目線の移り方などを観察して、自分なりの理解を踏まえたうえでアニメーション制作に取りかかったんです」と演技はもちろん、その奥にあるキャラクターの心情までをもしっかりと汲み取ったうえで表情を手掛けていたことを明かした。

この二人がノアの“心情”を把握し、演技と最高峰のCG技術によってキャラクターに反映したからこそ、多くの観客が共感できるようなキャラクターへと仕上がったといえよう。なお、「猿の惑星」などシリーズ過去作はディズニープラスで配信中。

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