――後半、怒りとともに斎斉藤工さん演じる兵庫を追って戦うシーンは迫力がありました。
楽しかったですよね。工くんと事前に殺陣の稽古もちょっとして。最初が囲碁という静かな…まあ囲碁も静かな中に精神的な戦いがあるんだけど、「静」の中での戦いとは別に、今度は刀による「動」としてのアクティブ感とか激しさというのが視覚的に伝わる。そういうのも僕は好きなので、殺陣の先生といろいろ話し合って楽しく厳しくできましたね。リアルで泥臭く、すごい剣士ではないけど強いみたいなイメージ。工くんとも縁があって、今までいろんなお芝居をやってきて、そこで築きあげてきた僕と工くんの間合いとか気持ちがぶつかりあうシーンだと僕は思っていたので、いいシーンになったと思います。
――お話を伺っていると、とてもすてきな共演者の方々といいお仕事ができたのですね。
そうですね。キョンキョンとか本当に久しぶりで。ドラマ以来？ 29年ぶりですか。スタジオが寒いので、ドキドキしながら一緒にストーブに当たって、若い頃のことを思い出してね。國村さんも市村さんも工くんも、また違う役柄でご一緒できるのは幸せだし、初めての方たちとのお芝居も刺激的だった。特別なご褒美をいただいちゃった気分です。そう考えると、スペシャルな作品にめぐり逢えたと思いますね。一つ到達ポイントにたどり着いた、山の頂上にたどり着いた感があって。で、また次のスタートがすでに始まっている。そんな感じだと今は思ってます。
※草なぎ剛のなぎは、「弓へんに前の旧字体その下に刀」が正式表記
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