角盈男も納得の“練習の鬼NO.1”西本聖が「自分には才能がない」と語った真意 “昭和のプロ野球”の印象を覆すエピソードも

2024/05/21 12:00 配信

バラエティー レビュー

角盈男も納得の“練習の鬼NO.1”西本聖が「自分には才能がない」と語った真意※提供画像

5月14日に放送された野球トークバラエティ「ダグアウト!!!」(毎週火曜夜10:00-11:00、BSJapanext<263ch>)のゲストはかつて読売ジャイアンツのエースとして活躍し、1981年には沢村賞を受賞した西本聖。そして同チームの名リリーパーとして活躍し、1981年に最優秀救援投手に輝いた角盈男だ。「自分には才能がない」と語る西本が、努力を続けられた秘訣を明らかにした。

練習を重ねても「安心できない」ライバルの存在


ゲストの現役時代の秘蔵トークやプライベート、最近の球界ニュースなどを深掘りする同番組の人気コーナー「球界アレコレ話」。今回は、巨人時代のチームメイトである西本と角に、「巨人の〇〇NO.1」を選んでもらう。

選ばれた話題は、“練習の鬼NO.1”。この話題に、西本は何の迷いもなく「僕です!」「NO.1」と自信たっぷりに答えた。

続いて角も「はい、NO.1」と認めるほど、練習の鬼だったという西本。「自分には才能がない」と語り、“努力して練習しないといけない”と強く思っていたことを明かす。その熱意は凄まじく、遠征した際は夜もホテルの廊下に出て強化していたほどだとか。

試合後も自主的に強化していたということを聞いて、「ちゃんと寝てました?」とMC・上田まりえが尋ねる。すると「最低10時間寝る」と答えた西本に、MCのお笑い芸人・ビビる大木は「ストイック…」と感心したようすを見せた。

もともと“練習の鬼”だった西本だが、江川卓が入団してきたからは拍車がかかったと語る角。西本には江川に対しても、「負けたくない」という強い思いがあったという。

「やってもやっても足りないという感覚だったんですか?」と上田が尋ねると、西本は「安心できない」と当時の気持ちを振り返る。角によれば、江川の才能は野手でいうと「O(王)N(長嶋)レベル」だった。明確な才能の差を感じつつ、しかしだからこそレベルの高い江川に影響を受けながらレベルアップができたのだ。

大木が“ライバルは他球団より、チーム内にいた方がいいのか”と尋ねたところ、「絶対です」と語気を強くして答えた西本。「同じチーム、同じポジションだからライバルになる」と“練習の鬼”の視点を語った。

角から見た西本は、反骨精神があったという。1974年にドラフト外だった西本は、ドラフト1位で入った定岡正二に勝たないといけない状況にあった。そこで“練習の鬼”となって活躍できるようになった矢先に、江川の入団でさらに“練習の鬼”に拍車が掛かったと語る角。西本は当時を振り返り、江川はともかく「定岡はすぐ抜けた」とこぼしてスタジオの笑いを誘っていた。

80年代の巨人のチームメイトが語る“昭和のプロ野球”


話題は移り、ガチャガチャでトークテーマを決定する“ガチャガチャダグアウト!!!”のコーナーへ。「何が出るかな〜何が出るかな〜」と西本が口ずさむ隣で、角がガチャガチャを回すという微笑ましい一幕が見られるなか、出てきたトークテーマは“ザ!昭和のプロ野球”について。

角・西本の現役時代は、1965〜1973年に9年連続日本シリーズ制覇をした“巨人のV9”のあと。王貞治や長嶋茂雄を見てきた巨人ファンにとっては「勝って当たり前」というような状況だったため、目に見えないプレッシャーがあったのだと角は語る。

「試合が終わって、先輩に飲みに連れて行ってもらうのもしょっちゅうでしたか?」と大木が尋ねると、「俺は行ってましたが、西本は行ってないと思います」と角。“練習の鬼”である西本らしいエピソードに「練習がありますもんね、西本さんは」と大木が尋ねると、西本も「明日先発とかね」と答える。

それに被せるような形で、「俺も練習あるよ」「エレベーターで行くところを、階段登って行ったりとか」と笑いを誘う角。上田がすかさず「飲みに行くときも?」と畳み掛けると、「うさぎ跳びで行ったり…ウフフ」と笑いながら、冗談めかして当時のようすを楽しそうに振り返っていた。

豪快な印象が強い“昭和のプロ野球”だが、巨人軍は朝まで飲んでそのまま練習に行く…ということはなかったそうだ。巨人には夜12時までという門限があって、それを破ると罰金&外出禁止という決まりが年次関係なくあったのだ。角が罰金の最高額を明かしてくれたのだが、放送では「ピー」音処理。よほどの金額だったのだろうか。

ちなみに角の罰金は、首脳陣の愚痴を言っていたことがバレてしまったことが原因だったという。SNSがない時代に誰がどのように漏らしたのか。当時の巨人軍の情報網がいかに強かったかが伺える一幕だ。