黒沢清監督が1998年に公開された同名の自作映画を、フランスを舞台としてセルフリメイクした、6月14日(金)公開の映画「蛇の道」の完成披露試写会が東京都内で5月20日に開催。黒沢監督に加え、主演の柴咲コウ、出演者の西島秀俊、青木崇高が登壇した。
カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭、ベルリン国際映画祭の世界三大映画祭を中心に、国際的な評価を得てきた黒沢監督が自ら「最高傑作ができたかもしれない」と公言する本作。
愛娘を何者かに殺されたアルベール・バシュレは、パリで働く日本人の心療内科医・新島小夜子の協力を得ながら犯人探しに没頭、復讐心を募らせていく。事件に絡む元財団関係者たちを拉致監禁し、重要な情報を手に入れるが、そんなアルベールの前に思いもよらぬ恐ろしい真実が立ち上がってくる。
復讐に燃えるアルベールを、「レ・ミゼラブル」(2019)でセザール賞主演男優賞にノミネートされたフランス人俳優、ダミアン・ボナールが熱演。
そして、柴咲はアルベールの復讐に協力する小夜子役、西島は心を病んだ小夜子の患者・吉村役、青木は小夜子の夫・宗一郎役で出演。
そのほか、マチュー・アマルリック、グレゴワール・コランらフランスの俳優陣が拉致される元財団幹部に扮し、脇を固めている。
観客の盛大な拍手に迎えられ、登場したキャスト陣と監督。はじめに柴咲は会場を見渡し「本日は完成披露試写会にお越しいただきありがとうございます。ちょうど、1年前の今日がクランクアップだったと聞いて、充足感でいっぱいです。本日みなさんに映画をご覧いただけることにうれしく思っています」とコメント。
続いて西島が「小夜子の患者の吉村役を演じました西島です」、青木も「こんにちは。小夜子の夫、宗一郎役の青木です」とあいさつ。そして黒沢監督が「日本の有名な俳優さんが揃っていますが、本作はフランスで撮影したフランス映画です。日本映画ではないので、心して観てください」と語った。