【ホラー漫画】父のいびきが聞こえる中、台所でお茶を飲む父がいる…配信怪談”禍話”のリライト漫画に称賛の声「不気味でいいなぁこの話」

2024/05/27 18:30 配信

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禍話リライト『かぞくの家』⑥画像提供/狐歪野ツッコさん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、狐歪野ツッコさんの漫画「禍話リライト『かぞくの家』」。

本作は、猟奇ユニット「FEAR飯」さんがツイキャスで配信している「禍話(まがばなし)」の1話が元になっている。そのストーリーを漫画としてリライトした本作を作者の狐歪野ツッコさんが4月19日にX(旧Twitter)に投稿したところ、1,500件を超える「いいね」が寄せられた。本記事では狐歪野ツッコさんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。

「うちのお父さんが最近変なんですよね…」後輩から相談された不可解な内容とは

禍話リライト『かぞくの家』①画像提供/狐歪野ツッコさん

当時大学2年生だったY村さんは授業の合間に部室で時間をつぶすことがあり、そこでよく会う後輩のF井さんと仲良くなる。ある日、F井さんから「うちのお父さんが最近変なんですよね…」と相談を持ちかけられた。

F井さんのお父さんは酒に溺れて家庭内暴力をふるう人だったが、いつしか方角や風水に凝るようになっていた。そして「1階の奥が良くない」といって、現在は夫婦別々の部屋で寝ているという。経緯を説明したF井さんは、「昨日こんな事があったんですよ…」と奇妙なできごとを語りはじめた。

深夜に喉が渇いて目覚めたF井さんは、麦茶を飲もうと2階の自室から1階の台所へ降りていった。台所へ向かう途中、お父さんが1人で寝ている部屋からいびきが聞こえてくる。そのまま目の前の台所へ向かうと、なぜか台所で椅子に座りながら麦茶を飲むお父さんの姿があったというのだ。

驚いたF井さんが先ほどの部屋に戻って確認すると、やはりお父さんはいびきをかきながら布団で寝ている。わけのわからない状況に戸惑うF井さんの背後から、もう一人のお父さんが声をかけてきたというのだ…

F井さんはこの話を"両親に相談できずにいる"と悩みを打ち明けた。F井さんの辛そうなようすを見たY村さんは、次の土曜日にF井さんの家を訪れる約束をしたのだった。しかし当日、さらに不可解な恐怖がY村さんを襲う…

本作を狐歪野ツッコさんが漫画にしてX(旧Twitter)に投稿したところ「やっぱり不気味でいいなぁこの話…どうにも納得できない怖さがある」「奇妙過ぎて3回読み返してしまった」「良過ぎなのだ…やはり怪異は人の条理を越える…」「絵も不穏な雰囲気を醸し出して怖さ倍増」「ほのぼの系のタッチなのが余計に怖いし、嫌悪感を引き出してる」などの反響の声が投稿されている。

「いかに読者さんに生理的に嫌悪感を抱いてもらえるか」作者・狐歪野ツッコさんにホラー漫画へのこだわりをインタビュー

狐歪野ツッコさんがホラー漫画を描くときにこだわっていることとは画像提供/狐歪野ツッコさん

――禍話「かぞくの家」を漫画にした理由があればお教えください。

「かぞくの家」は禍話の中でもかなり謎に次ぐ謎な展開で印象深いお話の一つなのでいつかリライトしたいと以前から思っていました。本格的に作画による漫画を作り始めてまだキャリアが浅いのですが、色々な禍話リライトを作っていく中で少しずつ自分の作風に納得がいくようになってきたタイミングで「かぞくの家」のリライトを挑戦してみました。

――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

画力の無さを逆手に取った全体的なイビツ感でしょうか(苦笑)

――本作の中で特に気に入っているシーンがあれば、理由と共にお教えください。

後半の階段に座る別人顔のF井さんのシーンはAIで出した実写っぽい絵を加工してあります。不気味に仕上がったと思います。

――独特な絵柄と世界観に恐怖を感じました。ホラー漫画を描くうえでこだわっていることがあればお教えください。

こだわっているところは「気持ち悪さ」です。いかに読者さんに生理的に嫌悪感を抱いてもらえるかを意識して作っています。

――今後の展望や目標をお教えください。

漫画は元々素晴らしい怪談コンテンツ『禍話』に惚れ込んで認知向上に貢献出来れば、という気持ちでリライトを作っていました。そこから色々な人に読んでもらい、今後オリジナルの怪談漫画を商業で作る機会を頂きました。目標としましては、どこかで禍話の商業アンソロジー漫画の企画があったらお声をかけてもらう事です。その為に漫画力をアップして肩を温めておきます!

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

拙作を読んで頂いてありがとうございます!また時間を見つけて禍話リライト漫画を作れたらと思っているので今後ともよろしくお願いします!