その後も、大作・ヒット作への出演で大きくステップアップしてきた。イ・ビョンホン主演の歴史大作ドラマ「ミスター・サンシャイン」(2018年)では、キム・テリ演じるヒロイン・エシンの婚約者で正義のために戦うジャーナリスト・ヒソンを熱演。そして、ヨハンが押しも押されもせぬトップ俳優へと飛躍する決定打となった作品が、映画「ハンサン-龍の出現-」(2022年)だ。
豊臣秀吉が朝鮮半島に出兵した文禄・慶長の役でも最大の海戦と言われる“閑山島海戦”を映画化した同作で、ヨハンが演じたのは秀吉に仕えた武将・脇坂安治。パク・ヘイル演じる冷静沈着な朝鮮水軍の大将・李舜臣の最大のライバルとして水軍を率い、“魚鱗の陣”を操った勇猛果敢な“動”のカリスマだ。
重厚な人間ドラマと迫力の合戦シーンで時代劇ファンを魅了し、韓国で730万人を超える動員を記録した同作でも、鋭い目つきで周囲を威嚇し家臣たちを鼓舞する脇坂の存在感は、ひときわ強烈。ヨハンは脇坂を日本語で演じ、見事「第43回青龍映画賞」「第59回百想芸術大賞」で助演賞を獲得した。
ディズニープラス「スター」で配信中の「サムシクおじさん」で演じるのは、ソン・ガンホ演じる政治フィクサー“サムシクおじさん”ことパク・ドゥチルがほれ込み、その夢を託すエリート青年キム・サン。人々が戦後の苦境にあえいでいた1950年代末、アメリカで経済学を学んだというサンは「皆さん。私が求めるのは銃や刀ではなく、経済です。誰もが1日三食、腹いっぱい食べられる国を!」という熱い演説を行い、サムシクおじさんの壮大な野心を実現させるためのキーマンとして重要な役割を帯びていく。
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