劇団ひとり、人生のピンチを救った言葉や20年後の目標を激白!

2017/09/01 12:00 配信

映画

約20年前の企画に再挑戦した劇団ひとりが自身の半生を振り返る


――ひとりさんにとって、この20年でターニングポイントとなったのはいつでしたか?

この20年前のポスターを撮った3~4年後に当時組んでいたコンビが解散することになって、ピン芸人になったことが芸能人生でのターニングポイントだったんじゃないかと思います。相方に逃げられるというショッキングな出来事でしたが、あれが無かったら今は無いし、仮にコンビが続いていたとしても芸能界でどれぐらいまで行けたのかは分からないですけどね。

――それだけショックな出来事が起きて、「芸人を辞めよう」などとは考えませんでした?

それに関しては、本当に僕はツイている人間なんです。というのも、コンビを解散したその日に太田プロの先輩方が集まって下さって。そこで「今後はどうするんだ」と聞かれたのですが、当時の僕としてはコンビでしか芸をやっていなくて、また新しいコンビを組むという選択肢しか無かったから、「相方を探すまではちょっと休もうかな」なんて思っていたんです。そうしたら、デンジャラスの安田(和博)さんが「そうやってちょっと休むって言って辞めていった芸人を何人も知っているから、おまえはもう明日から何かやれよ」と言って下さって。その言葉がえらく自分の中でしっくりきました。

当時は給料なんて全然もらっていなかったこともあり、アルバイトで月に15万ぐらい稼いで暮らす方がよっぽど生活としては安定しているし楽しいかなとも考えたんです。でも、もし本当にそうしたらその生活にあぐらをかいてお笑いから離れちゃうんじゃないかと思って。それで、早速次の日からピン芸人として活動することになりました。「いずれはコンビを組むかもしれないけれど、まずピンでやれるだけやろう」と。偶然にも、コンビ解散の直前にもお笑いライブにピンとして遊びで出ていてそのネタが使えたので、今思えばいいタイミングでいろいろなことがありましたね。

――昔について振り返っていただきましたが、逆に20年後のご自身はどうなっていると思いますか?

60歳ですか! 20歳の頃は「何が何でも(ビート)たけしさんになってやるんだ」という気持ちでやっていましたけど、こうして40歳になると自分の技量も分かって「とてもじゃないけど追いつけない」と分かりましたからね。だから、うーん…渡辺正行さんぐらいがいいかな(笑)。20年後、渡辺正行さんぐらいのポジションにいられたら僕は大満足です(笑)。

――本作には「人生を選べ、未来を選べ」というキーワードがありますが、もしひとりさんが今の芸人以外の人生を選べるとしたらどんな人生を歩んでみたいですか?

そうだなぁ…。本当に僕ってすごく真面目なんですよ。だから、この映画に出てくるようなむちゃくちゃな生き方もしてみたいですけどね。他には、AV男優とかやってみたいです (笑)。僕、(AVを)すごく見ているんですよ。で、やっぱりいつかは画面の中に飛び込んでみたいですよね(笑)。僕は“バスツアー”の作品が好きなんですが、別の人生があるなら一度でいいから参加してみたいなとは思います(笑)。

お笑い芸人として「やりたいようにやって、生きたいように生きるんだ」と思ってこの世界に入ったのですが、今のご時世がね。一昔前はお客様も「芸人は“飲む打つ買う”でしょ?」ぐらいのイメージだったじゃないですか。それが今は芸人でさえも“聖人君子でなくちゃならない”みたいな雰囲気がありますからね。やっぱり、来世ではバスツアーに参加したいですね(笑)。

――ちなみに今の一推しセクシー女優さんはどなたですか?

鈴村あいりさん。好きなんですよ(笑)。

――ひとりさんは「ゴッドタン」(2005年~、テレビ東京)でもさまざまなセクシー女優の方と共演されていますが、印象的だった方は?

みひろさんの芝居は本当にうまかったです。セクシー女優さんと普通の女優さんの垣根を取っ払っても、僕が共演した女優さんの中でトップ3に入るぐらいで、本当に魅了されました。みひろさんの作品は全部持っているくらいです(笑)。