長谷川博己“明墨”が引き受けた情報漏えい事件の弁護が12年前の事件の重要人物につながった<アンチヒーロー>

2024/05/25 21:02 配信

ドラマ レビュー

証拠がそろいすぎていることに不自然さを感じた明墨


情報流出事件の容疑者とされた沢原。逮捕の決め手となったのは、その情報流出に沢原のIDが使われていたこと。そして、沢原の口座に300万円を超える入金記録があったこと。

社員証(ID)を紛失した、というか誰かに盗まれたことがあり、その時に情報流出があったという。口座に大金が振り込まれていたが、それにしばらく気づかなかったことも今回の裁判で不利に働いた。

情報が入ったUSBメモリーには沢原の指紋が付いていて、それも決め手の一つとなったようだ。

明墨は、沢原に不利な証拠がそろいすぎていることから、沢原が犯人ではなく、彼女を陥れようとした人物がいると考えていた。

現副編集長の上田が政治家とつながっている証拠を押さえた


沢原は、思い当たる人物として、元上司だった部下・上田(河内)を挙げた。会社の女性登用の方針により、沢原が副編集長に抜擢されたが、上田は自分を飛び越して昇進した沢原に対しての逆恨みが原因ではないかと。

明墨は、赤峰と紫ノ宮(堀田)を伴い、取材を受けるという名目で「週刊大洋」編集部へ。副編集長になった上田に接触し、探りを入れるというよりも、沢原の弁護人となったことを伝えて宣戦布告した。

「週刊大洋」のバックナンバーから、上田が法務副大臣・加崎(相島)とつながっていると推測し、GPSを使って赤峰が上田を尾行。その秘書と会っているところを写真に収めることにも成功した。

12年前の事件とつながる人物として瀬古判事が浮かび上がった


着々と沢原を無罪にするための新証拠を集めるが、控訴審を担当する裁判官・瀬古判事(神野)はすべての新証拠を不採用に。

明墨が新たに証拠を探す必要はないという指示を受けた赤峰は、明墨には別の目的があるのではないかと考え、紫ノ宮と一緒に緋山の事件を含めたこれまでの事件を改めて検証すると、一人の人物が浮かび上がってきた。

それは、瀬古判事だった。12年前に志水(緒形直人)に死刑判決を言い渡したのも瀬古だったことが分かり、また一つ、点と点がつながった。

検事正・伊達原(野村)とのつながりも見えた瀬古判事を、明墨がどのような手段で追い詰めていくのか楽しみだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部