丘十郎が「申し訳ない」と口を挟むと、南無之介は何も謝ることはないと養護するが、丘十郎は「足を引っ張っている」という。
そこへ山南敬助(永田)が顔を出し、「また食べてる」と諌め、「後片付けの当番はあなたたちでしょう。稽古が大変なのは理解していますが、基本は、日々の、生活ですよ！」ときつく注意する。大作は苦い顔をして「小姑だな」と言い、箸1本を構えて勢いをつけて山南に投げる。
すると、背を向けていた山南はまるで見えていたかのようにヒョイと頭を傾け、箸をかわして振り返る。隊士たちが一斉に犯人として大作を指さすと、大作はみんなの手を下に降ろさせてごまかそうとする。山南は冷ややかに「さっさと片付けなさい」と言って去っていくのだった。
いつも穏やかにみんなの世話をする山南が実は武芸も達者なのかもしれないと驚かされ、身のこなしがかっこよくてギャップにドキドキとさせられた。
◆構成・文＝牧島史佳
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