「文豪とアルケミスト 旗手達ノ協奏(デュエット)」に出演する泰江和明、「生き急いでいた」と語る俳優人生を変えた大きな出来事

2024/05/29 19:00 配信

2.5次元 インタビュー

泰江和明撮影=八木英里奈

ミュージカル「新テニスの王子様」、舞台「呪術廻戦」など、人気作への出演が後を絶たない俳優・泰江和明。6月6日(木)より上演される舞台「文豪とアルケミスト 旗手達ノ協奏(デュエット)」にも小林多喜二役での出演が決まっており、活躍が期待されている。

そんな彼に、最新作への意気込みはもちろん、俳優を志したきっかけ、そして俳優人生のターニングポイントとなった作品について熱く語ってもらった。

映画「マトリックス」の影響でアクロバットに興味


泰江和明撮影=八木英里奈

――高校時代にはダンス、大学時代にはダブルダッチをやられていたとのことで、人前でパフォーマンスすることがもともとお好きだったのかなと思ったのですが、芸能界を意識したのはいつ頃ですか?

大学4年のときですね。最初は普通に就職をする予定だったのですが、将来について真剣に考えたときに、このまま就職してしまうのは何か違うなと思ったんです。自分にしかできないこととはなんだろうといろいろと考えた結果、俳優を目指そうと思いました。

――これまでの経験を活かしたダンサーやダブルダッチのプロを目指すのではなく、演劇の道へというのは、どのような理由が?

憧れが大きかったんだと思います。幼少期から母子家庭で、母親が働きに行っている間、家に1人でいることが多かったんです。だから、「金曜ロードショー」や「土曜洋画劇場」を観ながら母親の帰りを待っていました。そうやって触れていたから、自然と映画が好きになったんだと思います。

――幼少期の頃からたくさんの作品を観ていたとのことですが、特に好きな作品や憧れている俳優さんはいますか?

一番好きな映画は「マトリックス」(1999年)で、好きな俳優さんはキアヌ・リーブスです。この作品にはめちゃくちゃ影響されていて、アクション、アクロバットに興味を持ったのも、この作品がきっかけです。

泰江和明撮影=八木英里奈


――では、ダンスも何かの作品から影響を受けて?

いえ、ダンスはただみんなでやるのが楽しそうという軽い気持ちで始めました。舞台作品に出させていただく中で、こんなにもダンスやアクロバットを活かすことができるとはまったく思ってもいませんでした(笑)。

「文劇7」では「アクションをする自分を見てほしい」


――幼少期から憧れていた俳優として活躍する中で、やりがいや魅力はどういうところに感じていますか?

舞台に限ったことではないのですが、作品に携わることで起きることすべてがやりがいだと感じています。情報解禁をした際には、僕のファンの方はもちろんですが、原作キャラクターのファンの方も喜んでくれたりするので、たくさんの人たち反応を見ることができるのも楽しいし、うれしいです。

舞台の幕が開いたら、お客さんの反応は舞台上からも見えますし、SNSを通して感想をいただくこともできるので、それも喜びです。中には、僕の舞台を観に行くために仕事を頑張っていますとか、頑張って生きていますと言ってくださる方もいらっしゃって。ファンの方と俳優の関係って面白いなと思いつつ、そういう言葉をいただくと僕も頑張らないと、と気合いが入ります。

泰江和明撮影=八木英里奈


――泰江さんの存在が、ファンの方にとっての日々の活力になっているということですからね。

本当にありがたいことですよね。僕は半年前にけがをして動けないという状況になって、周囲の方々への感謝をより一層感じるようになりましたし、自分で思っていた以上に人前で動いて仕事をするということが好きなんだなとも実感しました。だから、本当にこの仕事はすべてがつながっているし、そのつながりの一つ一つが面白いと思っています。

――6月6日(木)から上演される舞台「文豪とアルケミスト 旗手達ノ協奏(デュエット)」にもご出演されますが、それこそ情報解禁の時は大きな反響があったのでは?

すごくありましたね。本当にたくさんの方から愛されている作品なんだなと改めて感じましたし、多くの方が想像以上に喜んでくださったので、とても驚きました。

――稽古場の雰囲気はいかがですか?

本作は僕も含め、関西ご出身の方がとても多いんです。演出家の吉谷晃太朗さんや主演の谷佳樹さんもそうですし、メインキャストの半分以上が関西人ですね。こんなに関西弁が飛び交う現場はあまりないので、新鮮な気持ちです。しかも、谷さんとは出身地がまったく一緒で、そこでも不思議なご縁を感じました。

泰江和明撮影=八木英里奈


――では、本作はご自身にとってどのような作品になりそうでしょうか?

「文劇」は本作で7作目になるのですが、長く続いている作品ということがあってか、稽古中にキャスト同士ですごく話し合って作り上げている作品なんですよね。それが「文劇」ならではという感じがしてとても面白いなと思っています。

そして何よりも、本作はアクションシーンも見どころの一つなのですが、久々に動けるようになった僕を皆さんにお見せできるというのが本当にうれしいです。リハビリとトレーニングを同時並行で行っていて、回復を感じています。だから、たくさん期待していてください!

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