平泉成が俳優人生60年にして映画初主演を務め、2024年5月にCDデビューしたばかりのAぇ! group・佐野晶哉が共演する映画「明日を綴る写真館」が6月7日(金)に公開される。本作は、あるた梨沙による同名のコミックを映画化した感動のヒューマンドラマ。客への思いやりが深い、さびれた写真館を営む鮫島と、鮫島に弟子入りを志願する気鋭の若手カメラマン・太一の姿を描いている。鮫島役の平泉と太一役の佐野に、本作への思いや58歳差で共演したお互いの感想をざっくばらんに語ってもらった。
——本作への出演の話を聞いて、率直な感想を教えてください。平泉さんは映画初主演ですね。
平泉:嬉しいなと思いましたね。ただ、 初主演だからということじゃなく、自分ができると思える役ならやらせていただきたいと思いました。そういう意味ではね、非常に鮫島さんと自分の性格が似てるなと感じてお受けしました。
佐野:僕はもうガッツポーズでしたね。2年半前に、初めて出させてもらえた映画が今回と同じ秋山監督の「20歳のソウル」で、映像でお芝居する楽しさを教えてもらえて。 秋山監督からまたやろうって言ってもらってから、まさかこんな早く実現するとは思ってなかったのでびっくりしたけど、めっちゃ嬉しかったですね。
——実際に演じてみていかがでしたか?
佐野:あんまりお芝居をしている感覚がなかったです。監督が、太一として過去だけ背負って、そのまんま生きてくれたら大丈夫だからっていう風に言ってくれはって。成さんの背中と鮫島さんの背中を重ね合わせながら、本当に弟子入りさせていただいたような現場でした。
平泉:僕も頑固だし、鮫島さんも頑固で、撮影しながら平泉成なのか鮫島さんなのかわかんなくなる瞬間がちょっとありました。うん、芝居してるのかしてないのかっていうね。
——おふたりは「20歳のソウル」で初共演されたわけですが、お互い最初に抱いた印象はいかがだったでしょうか?
佐野:成さんは最初からすごく優しくて、成さんが現場に入られると、現場の空気感がほっと緩むというか。でも、ちゃんと締めてくれるところは締めてくれはって、程よい緊張感を作ってくださるんです。待機してる時はいっぱい話しかけてくださって、お家のバラ園の写真を送ってくださったり、今でもメル友として関係を続けさせてもらっています。
平泉:1番に感じたのは素直で立ち姿がいいなと思ったね。周りを意識することなく自然に立っている。変な言い方ですけど、いいご両親に育てられてきたんじゃないかと。こういう人は人生の選択を間違えない。素直だから、芝居の受け答えも実にいい。後で歌っているところを見てびっくりしたよ。綺麗な声で歌っていてね。今更だけど、デビューおめでとう。
佐野:ありがとうございます!
平泉:関西ジュニアというグループがあって、その中にいくつもあるグループのなかにAぇ! groupがあるんだよね。そこでCDを出して、スタートが切れたっていうわけだよね。
佐野:すごい、よくわかってくださっていて嬉しいです。