“韓ドラ最恐ヴィラン”を怪演オム・ギジュンとは?「ペントハウス」などで悪役多数も元々はミュージカル界のトップスター

2024/06/11 11:10 配信

ドラマ コラム

「7人の脱出 season2―リベンジ―」第30話より、マシュー・リー(オム・ギジュン)(C)SBS

ある少女の死に関わった7人の悪党たちと彼らの罪を裁く一人の謎の男による壮絶なサバイバルを描いたドラマ「7人の脱出」(2023年)。同シリーズの続編を描いた「7人の脱出 season2―リベンジ―」の最終話が6月3日に配信され、長きにわたるサバイバルゲームが完結した。この壮絶な復讐(ふくしゅう)劇の中心人物であり、本シリーズのヴィランであるマシュー・リーを演じたのが俳優のオム・ギジュン。今回は彼のキャリアを振り返りながら、本作での活躍ぶりを紹介する。(以下、ネタバレを含みます)

ミュージカルデビュー後、2006年にテレビドラマ界へ進出


現在48歳のギジュンは、1995年に舞台「リチャード三世」で俳優デビューし、数々のミュージカルで活躍してきた。2009年に初上演された韓国のヒットミュージカル「三銃士」で、初演から主人公ダルタニャン役を務めるなど、ミュージカル界のトップスターとして人気を博す。また2006年からは活動の幅を広げ、舞台で活躍する一方でテレビドラマにも積極的に出演し始める。

テレビドラマの製作現場を舞台にしたヒューマンドラマ「彼らが生きる世界」(2008年)では、視聴率のためには手段と方法を選ばない冷徹な監督ソン・ギュホを好演し、その年のKBS演技大賞助演男優賞を受賞するなど、テレビドラマ界でも着々とその名が知れ渡っていく。

「7人の脱出 season2―リベンジ―」第14話より(C)SBS

“最恐”の悪役として光る演技力を発揮


「7人の脱出」シリーズでもそうだが、ギジュンといえば悪役に定評のある俳優の一人としても有名だ。リベンジサスペンスドラマ「被告人」(2017年)では性格が真逆の双子の兄弟チャ・ソノ(兄)とチャ・ミノ(弟)の一人二役を演じ分け、蛮行を繰り返すサイコパスな役柄に扮(ふん)した。

近年では、韓国で社会現象を巻き起こした大ヒットドラマシリーズ「ペントハウス」(2020-2021年)で、金も権力もある韓国経済界の頂点に君臨するチュ・ダンテを怪演。ゾッとする表情や繰り返される悪行など、数ある“マクチャンドラマ”の中でも歴代トップ級のインパクトを残す悪役を演じ切ったことで大きな話題に。2020年度のSBS演技大賞を総ナメにしたことで注目された本シリーズだが、その中でギジュンも最優秀演技賞を獲得した。