井上芳雄が挑む橋爪功との二人芝居「謎の変奏曲」裏話

2017/09/10 08:00 配信

芸能一般

橋爪功&井上芳雄の二人舞台「謎の変奏曲」

ミュージカル俳優の井上芳雄が、名優・橋爪功との二人芝居に挑む舞台「謎の変奏曲」が、9月14日(木)、東京・世田谷パブリックシアター公演で幕を開ける。本公演は東京を皮切りに、大阪、新潟、福岡と巡回する。

二人の男性キャストによる会話劇「謎の変奏曲」は、1996年に「エニグマ変奏曲」(原題:「VARIATIONS ENIGMATIQUES」)としてパリで初演された作品。エリック=エマニュエル・シュミット作、アラン・ドロン主演での上演は大好評を博し、以来世界各国で上演されている。軽妙なやりとりと緊張感のある会話は、時におかしく、時に切なく、展開によって二人の立場はスリリングに変化し、一人の女性をめぐる心理ゲームが展開される。

井上芳雄は自身がパーソナリティーを務めるTBSラジオ「井上芳雄by MYSELF」において、このところ毎回「謎の変奏曲」の稽古の様子を明かしている。

8月20日放送では「二人だから凄いセリフ量なんですが、恐ろしいことに、共演する橋爪功さんは初日の稽古でもうセリフを全部覚えているんです」、「明日は、僕の役の一番長いシーンをやる。3ページをろうろうと。まだ3分の1しか覚えられてなくて、今日はもう寝れないんじゃないかとちょっとしたナチュラルハイ状態」と少し不安を抱えている様子で語っていた。

続いて8月27日放送では「先週はセリフ覚え地獄、大変でした。記憶がございません」、「(今はセリフ覚えの)地獄は脱出したんですが、舞台の稽古って、再び頭に戻ってより細かく稽古していくわけですよ。セリフは覚えてるけど、細かく厳しくなる稽古。また別の地獄が待っている」、「初日に、考えうる限りの素晴らしい芝居を見せるために頑張っているんです」、「夏バテしてる時間ないんです」といったコメントを口にしていた。

さらに9月3日の放送では「最近は毎日通し稽古で、その後も小返しという場面場面の稽古をして、共演の橋爪功さんと共にクッタクタになるというハードな日々」と言いつつも、「今日、橋爪さんに『井上くん、これからどうするの?』と聞かれて、『これからラジオなんです』と返すと、『バケモノだな、この後しゃべるの?』と驚かれた」、「『しゃべるだけじゃなく2曲歌います』と言ったら橋爪さんポカーンとしてた」というエピソードも披露。「舞台の初日が近づき、落ち着かない日々を過ごしておりますが、この30分間だけはゆっくりと落ち着いて、楽しい時間を過ごしましょう」と、少し心に余裕も生まれている様子だった。

実は、この9月3日放送の「井上芳雄by MYSELF」は、10月12日(木)に開催される「井上芳雄by MYSELFスペシャルLIVE」のスタジオ見学付きプレミアムシートのチケットを購入したファンをスタジオに招いての放送だった。「ファンの方々が近くで見てくれる今までにない感じで、どうしたらいいのか分からない。僕が歌う時は一緒にコーラスしてもらいたいぐらい(笑)」と、スタジオで緊張気味のファンの和やかな笑いを誘う気遣いも見られた。

この日の2曲目「時が来た」(ミュージカル「ジキル&ハイド」より)を力強く歌い切った後にはスタジオのファンから大きな拍手が起こり、「ありがとうございました! いやぁ~今日は歌い上げた」と達成感を露わにした。さらに「(ファンを招いて)良かったって思ったのは、本当に僕が生で歌ってるぞって皆さんが証人になってくれたこと」と笑った。「表現者の悲しい性っていうか、見てくださる方が多いと、その分頑張っちゃう。いつも、ダラってした感じでやってるんだけど、今日は、パリっと「どうだ!」っていうそれもまた良いですよね」と普段とは少し違った生放送を自身も楽しんだ様子だった。

番組最後は「僕の稽古も追い込みきてますから、来週、自分がどうなっているか…。でもまた歌い上げちゃってるんでしょうね。だけど、この番組が僕にとっても気分転換になるし、皆さんが歌もトークも楽しみしてくれるのは励みになります」とファンへの感謝を述べ締めくくった。

9月10日(日)の放送の「井上芳雄by MYSELF」では、公演日が迫る「謎の変奏曲」への思いがさらに聞けることだろう。そして番組では10月開催のスペシャルライブについて新たなお知らがあるというから注目だ。

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