事件・事故の最前線で命を救う警察官、消防士、オペレーターたちは、市民から“ヒーロー”と呼ばれるそうだ。本作での活動を見れば納得でき、頭が下がる思いだ。日本ではシステムが違うため、オペレーターの存在が分からない方もいるかと思われるが、不安でいっぱいの通報者を落ち着かせ、的確に警察官や消防士を導く力量は本当にすごい。だが、本作では彼らにも悩みや葛藤などがある様子は人間味にあふれ、私たちと同じなのだという面を見せるのがポイントでもある。
悩みに共感し、理不尽なことに直面する様子に憤る。そんな中で彼らが立ち上がり、ヒーローたる職務をまっとうする姿に力づけられてきた。
シーズンが進むごとに笑ったり泣いたりしながら築き上げられてきた絆で、きっと新シーズンもさまざまなことを乗り越えていってくれるはず。チームワーク以上に、家族のように支え合ううらやましいほどの仲がまた見られるのだ。彼らならきっとやってくれるというカタルシスは変わらず続く。
シーズン2にあったバックのせりふ「俺たちは物語じゃない。終わりそうな物語を終わらせないために存在する」というのは、象徴的かもしれない。「9-1-1―」の物語は、まだまだ終わらないのだ。
「9-1-1 LA救命最前線」は、ディズニープラスのスターで全シリーズ配信中。シーズン7は、現在毎週水曜に1話ずつ最新話が配信されている(全10話)。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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