NCTドヨン「私を愛さないXに」、ソ・ジフン「青春ブロッサム」も…話題作続々の“韓国配信ドラマ”が熱い

2024/06/17 09:00 配信

ドラマ

「私を愛さないXに」場面写真 (C) CJ ENM Co., Ltd, all rights reserved.

草分け的存在と言えるのが、アメリカに本社を置くNetflix。2016年に韓国に進出後、「キングダム」シリーズ(2019年)や「イカゲーム」(2021年)などのオリジナル作品をヒットさせてきた。最近も、菅田将暉の出演で話題になった「寄生獣-ザ・グレイ-」(2024年4月配信開始)など、注目作は多い。

同じくアメリカ発のDisney+(ディズニープラス)もここ数年、韓国オリジナルドラマ制作に力を入れている。直近では、人気俳優を多数そろえた超大作「ムービング」(2023年)が大ヒット。“韓国のゴールデングローブ賞”と言われる「第60回百想芸術大賞」大賞を受賞した。

激しい競争の中で独自コンテンツを生み出す韓国国産OTT


さらに韓国では今、こうした海外OTTに加え、韓国国産OTTサービスが制作したオリジナルドラマも熱い注目を集めている。

現時点で韓国国内最大級の国産OTTは、映画「パラサイト-半地下の家族-」(2019年)の制作で知られるCJ ENMグループ系列のTVING(ティービング)だ。ヒット作を連発する制作会社・スタジオドラゴンとパートナーシップを結び、「ユミの細胞たち」シリーズ(2021年)など話題のオリジナルドラマを制作・配信している。前述の「私を愛さないXに」もTVINGのオリジナル作品だ。

一方、「青春ブロッサム」や「弱いヒーロー Class1」を制作したWavve(ウェーブ)は、海外OTT勢の進出に対抗すべく2019年に地上波3局と通信会社SKテレコムの動画配信サービスがひとつになって生まれたOTT。豊富な資金力を背景に人気スターを起用した作品づくりを進める海外OTTに対し、TVINGやWavveは主にフレッシュなキャスティング、時機をとらえた人気WEB漫画の映像化など、若者をターゲットにした作品で存在感を見せている。

このほか、WATCHA(ワッチャ)やCoupang Play(クーパンプレイ)といった韓国発のOTTがオリジナルドラマを制作・配信している。コロナ禍でユーザーが自宅で過ごす時間が増えたことも追い風となって、2020年以降急激に存在感を強めてきた韓国の国産OTTだが、最近では、TVINGとWavveが合併を検討していると報じられるなど、再編も進んでいる様子。合併すればそれだけ資金力もアップし、作品制作にも大きなメリットが生まれる。世界から熱い注目を浴びる韓国ドラマ界の中でも、激しい競争に晒されるOTTのオリジナルコンテンツは、今後ますます充実していきそうだ。

◆文=酒寄美智子

「私を愛さないXに」メインビジュアル (C) CJ ENM Co., Ltd, all rights reserved.