「スター・ウォーズ」最新オリジナルドラマシリーズ「スター・ウォーズ:アコライト」の第3話「運命v」が6月12日に配信された。同作は映画「スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)」より約100年前、ジェダイの黄金期と呼ばれる時代が舞台となっている、まさに原点的な作品。第1話、第2話でメイとオーシャ(アマンドラ・ステンバーグ/二役)の双子が登場し、“ジェダイ連続殺害事件”が発生するという衝撃的なスタートとなった「アコライト」。第3話は、ジェダイ連続殺害が起こる原因となった16年前の出来事が描かれた。アメリカでは6月12日の配信直後からタイトル「#TheAcolyte」が、X(※旧Twitter)トレンドランキングで1位を獲得。6月5日の1週目に続いて2週連続となった。また日本でもファンの間で本作に関する考察が飛び交っている。(以下、ネタバレを含みます)
第3話の舞台は16年前のブレンドク。まだ幼いメイとオーシャの姿が見える。彼女たちは“魔女”たちの中で生まれ育ち、ちょうど魔女になるための儀式を受ける年齢になっていた。メイは早く魔女になりたいと思っていたが、オーシャは魔女にはなりたくないという気持ちが強い。“あなたと私は一緒にいる。いつも一つ”とメイはオーシャとずっといたいと願うが、オーシャは砦の向こう側、外の世界に興味津々。双子だが、性格は正反対なのが分かる。
マザー・アニセヤ(ジョディ・ターナー=スミス)とコリル(マルガリータ・レヴィエヴァ)が2人の親で、アニセヤは優しいというか、2人に甘い部分があり、コリルは厳しく育てている。こちらの2人も性格が正反対といった感じだ。
アニセヤやコリルたちは“フォース”と同じ力を使うことができ、それを糸を意味する“スレッド”と呼んでいる。メイとオーシャも小さい頃からスレッドを使う訓練を受けてきて、そのことでジェダイに目を付けられたようだ。
2人の儀式を行っている最中にやってきたのが、マスター・ソル(イ・ジョンジェ)、インダーラ(キャリー=アン・モス)、トービン(ディーン=チャールズ・チャップマン)、ケルナッカ(ヨーナス・スオタモ)の4人のジェダイ。“16年前の出来事”に関わったこの4人のジェダイが、後にメイの標的となる。
メイは儀式を終えたところで、額に円形の印が浮き上がっている。オーシャは儀式を終えていないので印はない状態。ソルがオーシャにライトセーバーを持たせ「君は立派なジェダイになれる」と声をかけると、オーシャは「テストを受けたい」と答えた。ジェダイの手前、断ることができなかったが、アニセヤたちは2人にうそを答えさせて失格させることにした。
結局、オーシャは自分に正直でいたいと思い、うそがつけなかった。アニセヤは「あなたが選んでいいのよ。あなたの望みを尊重する」と、ジェダイのもとにオーシャを預ける決意をするが、メイは「絶対に行かせない。殺してやる」とオーシャを閉じ込め、火をつけた。
メイがつけた火が広がり、オーシャは逃げて、ソルに助けられ生き延びたが、メイは落下し、アニセヤやコリルたちは全員亡くなるという悲劇が起きた。
この出来事を、オーシャの視点から描いたのが第3話のストーリーとなる。ここで気になるのがメイの視点。メイが火をつけたことが原因で全員死亡したのであれば、メイがジェダイたちに復讐(ふくしゅう)する理由は見当たらない。メイがオーシャを閉じ込める直前に何かが起こり、それで閉じ込めて火をつけるに至ったのではないか。他の人たちが亡くなったことに4人のジェダイが関わっていたのではないか。そう考えると、実は生きていたメイが、長い時間をかけて復讐の準備をしていたことも頷ける。
もし、ジェダイが魔女たちを殺害したのであれば、子どもたちにフォース(スレッド)を使う訓練をさせていたことだけでなく、父親がいないというメイとオーシャの出生の秘密も関わっているのではないかとも推測できる。果たして、メイは何かを見たのだろうか。
SNSにも「ブレンドクの火災事件は闇が深そう」「双子それぞれの視点で故郷壊滅の認識が違っていそうなので、真実はどうなのか気になる」「メイが火をつけただけであんなに大惨事になる?裏があるよね」という感想が見られるように、やはり火災で亡くなったのかどうか、真相を考察する声が多く上がっている。
「スター・ウォーズ:アコライト」は毎週水曜に最新エピソードをディズニープラスで日米同時独占配信中。
◆文=田中隆信
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